2016日中友好大学生訪中団 第2陣

公益社団法人日本中国友好協会(以下、(公社)日中友好協会)は中国政府の要請を受け、中国日本友好協会(以下、中日友好協会)との協議により、9月6日から9月12日までの6泊7日、北京―成都―上海へ「2016日中友好大学生訪中団第2陣」を派遣した。日本の大学生が中国の大学生と実際に交流することで相互理解を深め、中国の生活文化に直接触れ、より客観的に中国を理解することを目的とする。団員は、全国の大学を対象に募集。応募数219名(85大学)の中から、21都道府県55大学の100名が書類審査を経て団員に選抜された。西堀正司団長(当協会専務理事)、宮嶋剛秘書長(当協会事務局長)、事務局6名を加え、総勢108名(構成6班)の訪中団となった。

8月初旬に第一回研修会を東京にて、第二回の研修会を出発前日に中国大使館内にて行った。その夜、大使館主催で開かれた壮行会では、郭燕公使より「百聞は一見に如かず。多くのことを自分の目で直接見て、耳で聞いて、自分なりの中国観を持ってほしい。そして実際に中国の若者と交流し、中日友好を促進してほしい」と激励の言葉が贈られた。訪中団を引率する西堀団長は「訪中するにあたって各自が目的・目標を持つことが重要。若いころの経験は何十年のものとなる。日中友好の礎、原動力になってほしい」と語った。

北京では抜けるような青空の下、万里の長城を見学。その後、周恩来総理が提案して設立されたことで知られる北京第二外国語大学へ。邱鳴副校長から「論語には“朋有り遠方より来る また楽しからずや”とある。また“中日両国の礎は民間にあり、中日友好の未来は青年にある”という。青年交流は大変重要である。ぜひ盛んに交流してほしい。」と期待が述べられ、学生たちは小グループでのディスカッションを行い、理解を深めた。その夜は学内で歓迎会が行われ、学校関係者の他、袁敏道中日友好協会秘書長、程海波中日友好協会副秘書長が出席。また、今回特別に「中日大学生鋼琴(ピアノ)演奏会」を手配いただいた金子和裕河合楽器副社長が出席された。歓迎会では日中双方の学生によるにぎやかなパフォーマンスが繰り広げられ、その後のピアノ演奏会では日本の大学生4名と中国の大学生2名が素晴らしい演奏を披露し、優雅なひと時となった。翌日、故宮博物院の参観後、空路四川省成都へと移動した。

成都滞在は、パンダの研究所として知られるパンダ繁殖基地参観からスタートした。広い敷地に何頭ものパンダが飼育され、かわいい子パンダもたくさん見ることができた。その後、古代の叡智が現代に引き継がれていることで知られる世界遺産・都江堰(水利施設)を参観した。
成都2日目午前は市内を散策後、本場の麻婆豆腐を堪能、午後には電子科技大学訪問が用意された。電子科技大学では、日本語の模擬授業の見学後、小グループに分かれてディスカッションを行った。夜は大学内で送別会が催され、向瓊花四川省人民対外友好協会秘書長は「今回の訪中で友好の信念を樹立し、積極的に交流し、友情の種をまいて中日友好の森に育てましょう」と、若者同士の交流を期待する挨拶をされた。また、武好明電子科技大・党委書記は「中日両国は一衣帯水であり、長い友好の歴史がある。若者は未来の希望である。今回の交流を通してもっと中国のことを理解してもらい、これからも中日両国学生間の交流を深めてほしい」と挨拶された。その後、中国滞在中に誕生日を迎えた団員を皆でお祝いし、日中双方からパフォーマンスの披露、続いて各バス号車の学生代表による感想発表が行われた。

最終訪問地の上海では、人気の買い物・散策エリアの田子坊や、租界時代と近未来的な建物が一望できる外灘参観という日程が組まれ、学生たちは中国で過ごす最後の日を思う存分満喫した。

団員は積極的にプログラムに参加し、現地の学生と交流し、内容の濃い6泊7日を過ごした。大きく体調を崩す学生も出ず、全員が元気に帰国の途についた。実際に会って交流することの大切さをこの度も感じた7日間であった。

 

・各種報告書

 

 

過去の大学生訪中団 ― 報告レポート