今回、上海にあるアポロトレイディング社を訪問させていただきました。初めての中国企業訪問でしたが、大変興味深いお話を数多く伺うことができました。
特に印象に残ったポイントが二つあります。一つは、中国と日本の商品開発に対する姿勢の違いです。日本ではほぼ100%の品質が保証されてから初めて商品を市場に出しますが、中国ではまず一定の完成度に達した段階で市場に投入し、顧客のフィードバックを見ながら改善を重ねていきます。この開発に対する考え方の違いには驚かされました。また、「日本市場で通用する品質の商品は世界でも通用する」というお話から、中国から見た日本のものづくりへの評価の高さを実感し、日本の製造業が与えている影響の大きさを改めて認識しました。さらに、「商品開発後も事業を発展させ続けるためには、常に変化し続けることが必要」という言葉から、激しい競争環境で勝ち残るためには明確な目標設定と柔軟な思考が不可欠だと学びました。
二つ目は顧客層の戦略についてです。中国だけでなく日本でもECの普及により実店舗来店客が減少する中、アポロトレイディング社では「実店舗に足を運ぶ顧客層の明確化」に注力されているそうです。具体的には、「現代において実際に店舗を訪れるのはどのような層か」を分析し、ターゲットを絞った販売戦略を構築されているとのことでした。
実際にオフィスを訪問して、お話を聞くとどういう経緯でこの事業を始めたのか、どんな考え方を持って仕事をしているのか、会社というとものがどんな場所か理解度が上がりました。