「中国と日本、似ているところ、異なっているところ」髙桒龍(華東師範大学)

中国と日本は距離も近く、漢字を使っており似ている点もありつつも、全く違った考え方や文化もあります。まだ2ヶ月しかオンライン授業を受けていませんが、その中で感じたことを伝えられればと思います。

まずは似ているところとしては、方言の存在だと思います。日本には標準語、関西弁、名古屋弁、北海道弁、沖縄弁といったように日本語の中にも多種多様な方言があります。一方、中国語にも、普通語、広東語、上海語、台湾語といったように様々な方言があります。共通しているのは沢山の方言が存在していることだけでなく、その特徴も非常に似ています。それは、日本の場合、東京の人が関西弁や名古屋弁はある程度聞き取れるのに対して、沖縄弁などの離れた場所で使われている言語は分からないというように、中国でも比較的距離が近い場所での言語の差は気にならないものの、離れた場所の方言はやはり分からないという点です。一つの国の言語の中にこれほど多くの区別が存在することは言語を学習する上で非常に難しく、また面白い点であると感じました。

異なっている点としては、ショートメッセージなどを送る際のその伝達手段が、日本ではメールやメッセージアプリでのテキストでのやり取りが一般的であるのに対して、中国では音声を録音して送信する方法がよく使われていることです。もちろん中国でもテキストでのメッセージ交換も行われていますが、中国人の友達と連絡を取る際には彼らは音声でのメッセージを頻繁に送ってきます。さらに、授業の宿題でも録音での提出方式を採用したりと(オンライン授業だと中国語を使う機会が少ないので先生が敢えて録音させているのかもしれませんが)、非常に新鮮な感じがします。さらに、映画やドラマでも音声メッセージをしているシーンが多々見られます。このように現地にいなくともちょっとした文化の違いを見られたりすることで、必ずしも現地に行くことだけが留学の醍醐味ではないと思い、さらには急速に変化してしまった今の状況を自分自身でどうにか納得させられるのではないかとも思いました。

オンライン授業が始まってからまだ2ヶ月ですが、結局は自分がどれだけ主体的になれるかによって得られるものは違ってくるため、残りの期間も無駄にしないようにしたいと思います。

(今回紹介するのは全4話で完結するBLドラマです。何も考えずに見始めたらまさかの内容でかなり驚きましたが多様性を受け入れる現代に時勢にマッチした作品です。ドラマから中国の流行を知れたりもするので一石二鳥です。)

 

(もう一つは、台湾が舞台のNetflixのドラマです。普通語と台湾語で会話が進むため、共通点で述べたような方言の違いがよく分かります。)