「オンライン留学のはじまり」 福田悠(復旦大学)

ずっと目標にしていた中国留学は、オンラインという形で始まった。まさかこのような状況下での留学になるとは思っていなかったので、最初は戸惑いと不安が大きかった。留学に向けて、必要なものを調べたり、大阪大学を一年間休学して一人暮らしをしていた家の解約をし、実家に戻ったり、現地に行く準備を進めていた。なかなか情報が入ってこず、もやもやする日々が続いたが、九月の中旬から開始される復旦大学のオンライン授業に参加することを決めた。

復旦大学は、クラスがA~I のレベル別に分かれており、テストが実施できないため自分でクラスを選ぶことになった。最初はどのクラスに行けばいいのか分からず、戸惑ったが、いくつかクラスの授業を受けてみて、上から2番目のHクラスに入ることにした。授業が始まってからも、様々な悩みや戸惑いがあった。Hクラスは私を含めて6人しか生徒がいない。そして、みんなのレベルが高い。人数が少ないことに驚き、自分だけ先生の言っていることが聞き取れないことにショックを受けたが、ここで負けるわけにはいかないと、負けず嫌いの性格が出て、必死に授業に臨み、分からないことがあれば積極的に質問した。また、現地の授業を実際に受けてみて気づいたことは、辞書に頼ってばかりではいけないということだ。たしかに、中国語を勉強する上で辞書は必要なものなのだが、辞書に載っていることがすべて正しいわけではない。やはり、口語に関しては今までなんの疑いもなく使っていた言葉は、どの場面でも使えるわけではないことを学んだ。

今でもまだ聞き取れないことが多々あり、毎日慣れない中国語を聞き取るのに神経を使って授業後は疲れて寝てしまう日もある。しかし、このように生の中国語に触れることができていることはとてもありがたいことだと実感する。耳が慣れるまでは大変だと思うが、友達もできたので、ウィチャットで中国語を使いながらやり取りしたり会話をしたり、今できることを精一杯やろうと思う。

授業のためにiPadを買いました