中国での生活が始まってから4ヶ月が経過し、留学開始前と比べて、当初イメージしていたものとの違いがだいぶ浮き彫りになってきた。今回のレポートでは、実際に中国留学を開始してから気がついた新たな発見を、このレポートを通して共有してゆきたい。
まず一つは、中国人以外の多国籍の留学生と交流する機会が圧倒的に多いと言う点ある。私が在籍している曲阜師範大学の曲阜校舎には、日本人の留学生は私一人のみであるが、ベトナム人留学生がとても多く、彼らと交流する機会が日常を通して非常に多い。そのため、ある時にはベトナムの言葉や習慣、遊びや文化などを体験でき、中国にいながらベトナム文化を体験すると言うとても面白い経験ができている。ベトナム以外にも、韓国、ロシア、中央アジア諸国からの留学生も多く、日本ではあまり接する機会がない彼らとの交流も日常的に行うことができる。
彼らと一緒に遊んだりする事によって、それぞれの地域特有の文化や習慣について学ぶこともできている。例えば、ロシアおよびカザフスタン、キルギスなど中央アジア出身者たちは、これらの国々が元々ソビエト連邦構成国だったこともあってか皆ロシア語を用いて交流しており、異なる地域の言語事情についても知ることができる。
次に、中国人学生たちとの交流において感じたもので、日本語を学んだことがある学生が比較的多いということである。曲阜師範大学の中国人学生は、山東省内の主に中部から西部出身者が多いと感じる。そこまで広くない出身地域の幅でも、彼らの友人が日本に留学していると言う話を聞く場面が多く、また彼ら自身も日本語を勉強したことがあるという話をよく聞く。また、偶然出会ったある学生は、私が日本人であるということが分かると“日本の方ですか?”と非常に流暢な日本語で挨拶を交わしてくれた。さらに、とある中国人学生が書いた日本語の論文を私が添削したことがあったが、彼は難しい日本語の単語でさえも、その意味と使い方を理解して論文を作成しており、彼らの日本語学習意欲の高さを垣間見ることができた。これを見るに、彼らにとって日本語は中国語と同じ漢字を用いていることもあり、非常に需要のある言語なのではないかと考えられる。
曲阜師範大学に在籍している学生たちは、本科生、語言生問わず皆学習意欲が高い。私も彼らに見習い、共に成長してゆきたいと思う。