「留学する前のイメージと実際に留学してみて気づいたこと」 石井野々香(南京大学)

前期の授業がすべて終わり、約2か月の冬休みが始まりました。あと授業も1か月ということで、12月の間は授業の最終プレゼンテーションの準備や今学期で学校を離れる友人たちと遊びに行くなどして、瞬く間に日々が過ぎていきました。

 

さて、12月と言えばクリスマスですが、私のクラスでもクリスマス企画のプレゼント交換が行われました。事前にくじを引いてプレゼントを贈る相手を決め、授業最終日にプレゼントを交換するというものです。日本でこのようなイベントをするときはあらかじめプレゼントの予算を決めるのが一般的だと思いますが、今回は予算がなく、自由に贈りたいものを贈るという形式だったため、そのおおらかさに文化の違いを感じました。ちなみに、私はクラスメイトから日本の漫画の中国語版をもらいました。

 

中国の街中におけるクリスマスはどうかというと、日本よりは小規模ながら、お店の前にはクリスマスツリーやサンタクロースの人形などがあったり、雑貨屋さんにはクリスマス関係の商品が並んでいたりと、日常の端々でクリスマスを感じられます。その一方で、春節まであと1か月という時期であることから、クリスマス当日付近になると、だんだんと春節関連の商品も雑貨店に並ぶようになり、季節商品のコーナーがクリスマスの赤と春節の赤で真っ赤になっていました。反対に、12月初旬はハロウィーンの時期の1か月後ということもあり、まだお店の飾りがハロウィーンのままという所も多くありました。中国で12月を過ごしてみて、中国の季節感は意外と緩いことに気づきました。

 

また、留学する前は中国と言えば赤色というイメージがありましたが、いくら赤が好きといってもピンクのような薄い赤や黄みがかったオレンジ色のような赤など、赤にも色の幅があり、それを総合して赤としているのだろう、と思っていました。しかし、12月に入り、いよいよ春節が近づいてくると、「赤」としか表現できない赤色の商品が店に並び始めました。とりわけ驚いたのはユニクロのヒートテックです。日本でヒートテックの色というと白・黒・グレー・ベージュなどの色がおなじみです。しかし、中国のユニクロに行くと、ヒートテックのコーナーに白・黒と同じだけの割合の真っ赤なヒートテックが店頭に鎮座しています。そして、この赤色のヒートテックはレギンス商品にも当然のようにあります。中国にも多くの日本発のお店がありますが、正直あまり日本との違いを感じていませんでした。しかし、このヒートテックについては、日本と明らかに異なる商品展開に驚きました。それと同時に中国人の好む赤は正真正銘の赤であると、この件でわかりました。

 

中国で見た中では一番お気に入りのクリスマスツリー

このお店は店内も装飾が豪華で、一番クリスマスを感じました。

 

中国のはま寿司。すき焼きのメニューがあり、日本との違いを感じました。