北京についてから早いものでもう3か月がたとうとしています。授業や生活には少しずつ慣れ、いったことのない場所やお店に足を延ばす余裕が出てきましたが、最近は11月頭の期中考试(中間試験)の準備であわただしく、このレポートを書くのもとても遅れてしまいました。
10月といえば学生にはうれしい休暇になる「国庆节(国慶節)」があります。先生が言うにはこの期間はとにかくどこも混むそうで、私はこの期間に故宮や万里の長城に行こうと思っていたのを止められました。
まずは近場から回ろうということで、国庆节の前半は大学やその周りをいろいろ散歩してみました。大学構内にある未名湖とその周りではライトアップがなされ、昼間とはまた違う少し特別な景色を見ることができました。
またここ未名湖には「黒い白鳥」とよばれる少し有名な鳥の群れがいます。昔は群れが2つあったのですが仲違いしてしまい今は群れ1つだけ、、、なんていう裏話もあるようです。
この湖の周りはもう十数回は散歩しているので、そんな鳥の群れがいるなんて聞いたときは「本当に要るのか?」と思いましたが、よく考えてみると自分はいつも夜に散歩していたため、この黒い白鳥の群れを見つけられなかったのだと納得しました。
北京大学に留学する際に推薦状を書いていただいた先生の研究室の学生の方に、「国慶節に観光するのにいい場所はある?」と聞いてみると北京の西にある潭柘寺という非常に歴史のある寺を紹介してもらいました。
北京の街が栄える以前からあるような非常に歴史のあるお寺のようで、中心から離れているもののとても賑わっており観音像をはじめとする日本人にもなじみのある仏像や建築がある一方で、日本の自社ではあまり見たことのない蝋のような供え物もありました。
非常に歴史ある寺ということでそれぞれの建築物や施設の説明も非常に手厚く、非常にいい天気も相まって北京の街や歴史を知ることができたとても良い出来事でした。
そして10月の最も印象深い思い出の一つは、北京大学の日本語学科の学生との交流でした。自分の所属する对外汉语教育学院は、中国語を学ぶ専門というだけあり本当にいろんな国や背景を持つ人がいますが、基本的に中国人の学生とかかわることは多くないです。
そこで日本語学科の先生に連絡を取り、自分と、对外汉语の友人とで一度日本語学科の授業にお邪魔させていただきました。
この時は1~2年生の授業に参加したのですが、そのレベルの高さには本当に驚かされました。日本の茶文化についての本文を勉強しているところでしたが、茶室の名前や日本文化の持つ概念的な名称などをスムーズに理解していて、中国語でこんな難しい内容を自分はいつ理解できるだろうかと少し気が遠くなりました。
学生の多くは日本文化に興味があり、その言葉を使わずに説明し、単語を当てるゲームなどをして交流しました。
特に驚いたのはカタカナ語の語彙の豊富さで、英語から日本語へと輸入され、本来の意味とは少し違うような使われ方をする言葉の意味を的確に理解する優れた言語感覚に驚かされました。
11月の試験の準備で忙しくなりまだ再訪できていませんが、ほかにも翻訳課の日本語音声のサンプルや学生との相互学習など様々な方法で関係を続けており、自分と日本語学科の学生だけでなく、それ以外の学生も巻き込んで交流できていることにとても意義を感じます。
来た当初に比べて、諸手続きも完了し少しずつ中国語が上達しているのを感じますが、特に听力(リスニング)が不足していると感じます。これからはさらに、座学だけでなく会話の練習を通して自分の中国語の技術を高めたいと思います。