留学スタートしておおよそ2か月が経ちました。先日週末に日本に帰ったときに、もう2か月も経つのにあまり中国語も伸びてないし、二胡もそこまで上手になってないなと思い、人間そんなに早くは成長出来ないものだなと思いながら帰国しました。
ただ、この1か月本当に何もない日がないぐらいに何かに参加したり、中国伝統音楽界の大御所とお話させて頂く機会を頂いたりして、上海に来て本当に良かった!と思う日々が続いています。
最近は中国最大の楽器展music chinaがありました。
世界中の楽器メーカーが参加するこのビッグイベント、会場もとても1日では歩ききれないほどに広い展示場です。
色々と見たいブースはありましたが、まずは中国伝統楽器のブースに行き、蘇州の二胡楽器屋さんと昨年の日本でのコンサートぶりの再会を果たし、自身の二胡修理の依頼をしました。
今週末に蘇州まで取りに行く予定で、その時には二胡の制作の様子も見せてくれるそうなのでとても楽しみです。
その後色々な二胡を試奏して周ったのですが、ルームメイト(オランダ人)が二胡を演奏するとかなり珍しいようですぐに人だかりが出来たのが面白かったです。
展示会の後は彼女の紹介で中国音楽業界の大御所の方たちとの食事会に参加することが出来ました。
中には北京オリンピックの音楽プロデューサーをされた方もおり、ある社長さんは日本に10年住んでいたということで、とても喜んで日本語を話して下さりました。
その会社はスピーカーやマイクなど色々な音楽系の機材を制作しており、マイクとスピーカーを中華料理店の個室に持ち込んで、食事の後は歌ったり二胡を弾いたりと盛り上がりました。
私は祖父が大好きで中国の方もご存じの「北国の春」を演奏して、とても喜んで頂きました。
二胡で演奏した後に、歌いたい方がおり中国語と日本語となんと3回も演奏しました!語学はスムーズに話せなくても、やはり音楽は皆さんと一緒に楽しめ一気に距離を縮めることが出来ると再確認しました。
他にはなんと世界的な二胡奏者のジョージ・ガオさんと一緒に演奏して動画を撮影させて頂いたり、二胡奏者が沢山出演する豪華コンサートに行き、勉強の時に動画で見ていた中国トップの二胡演奏家の皆さんと写真を撮らせて頂いたり、お話したりwechatを交換させて頂いたりして、日本では出来ないような経験を次々にさせて頂いています。
中国の戏剧もすでに3回も観に行きました。1回目は「平潭映像」現代的な衣装や音楽と、伝統的な舞踊や音楽を融合させたような新しい劇。
2回目は南戏の「張協状元」、京劇よりは衣装も少しカジュアルで、コメディ要素も沢山あり、初心者にも観やすい劇でした。
丁度国際芸術祭の関連公演で英語字幕もあったのでルームメイトはラッキー!と大喜びでした。
3回目は越剧の「碧玉簪」で上海あたりの地域の劇なのですが、やはり人気なようでみなさん拍手のタイミングも分かっているし、たまに一緒に歌っているおばあさんもいて、盛り上がっていました。
2時間半字幕を一生懸命追いながらの観劇は結構長く感じましたが、大量なる台詞を覚えて芝居をし歌を歌い、時にはアクロバットな動きや踊りもこなす俳優さんたちが本当にすごいと思いました。
もちろん伝統楽器のオーケストラも生演奏で素晴らしく、中国にいるうちに色々な戏剧を観に行きたいと思っています。
他、私の通う上海音楽学院はとにかくイベントが多く、学内のコンサート、講座などなにかしら毎日行われています。
行きたいコンサート、講座などが重なり1日に3件はしごすることもありました(笑)
肝心の二胡ですが、ようやく受けることの出来た最初のレッスンで学内コンサートに出ないかとのお話を頂き、10日後の学内コンサートに出演し「光明行」という曲を演奏しました。
自分の納得できる演奏は出来ませんでしたが、たまたま初日に食堂で会った台湾の交換留学生のピアノ科の子に伴奏を依頼し、一緒に演奏し良い機会でした。
先生は毎回とても褒めて下さりますが、大学生が超絶技巧を弾く中、私は基礎からやり直しなので一人で簡単な曲で小学生になったような気分です。
私の先生は有名で忙しすぎてレッスンの回数は少な目ですが、色々な機会は下さるので1回1回のレッスンを大切に頑張りたいと思っています。