九月より進修生として北京大学に留学をさせていただいている宇都宮です。不安と興奮の中北京に来てから早いものでもうすぐ一月が経とうとしています。
中国語で進む授業や事務手続き諸々(まだ終わっていない)に翻弄される毎日で、今のところトラブルばかりが思い起こされます。
しかし、比較的涼しい気候や手ごろな学食、大学に近い学生宿舎など外に出歩いたり、大学の友人などと交流したりするにはいい季節で、果物や風景から美しい四季の移ろいを感じることができます。
授業も一通り受け、朝八時から始まる一限目には苦労しそうだと感じています。話を聞いていると自分のように一年間の進修生の人もいれば、半年間のプログラムで同じ授業をとる人もおり、改めて一月経ったということを実感します。
普段の生活の中では、旧暦八月十五日の節句である中秋節(中秋节)のお祝いやイベントなどがありました。
自分が滞在しいている宿舎にもこのような飾りつけがされ、この小さな円形の飾りに書かれたなぞなぞに答えることで月餅がもらえました。
宿舎の管理人の方が問題を教えてくれるのですが、なかなか聞き取れず、危うく月餅を逃すところでした。
九月初頭には、日本の大学の同期がたまたま北京におり、大学の周りや頤和園を見て回りました。
頤和園はもともと皇帝の庭園だったという歴史があり、歴史的な建造物や広大な昆明湖を見ることができました。さらに昆明湖では、湖の上でボートを操縦して移動するという体験まで行っており、美しく大きい庭園や建造物などをまた違う角度から見ることができ非常にいい体験になりました。
歴史的建造物の中には戦争によって焼失してしまった物もあり、大学内の庭園の説明を見ても、もう過去となった戦禍の大きさをまじまじと感じました。
授業については、やはり聞き取りがなかなか難しいです。
自分はクラス分けテスト(分班考试)で中級に振り分けられたため、授業言語はすべて中国語。クラスメイトや老师に助けてもらってばかりの毎日です。
口语の老师は星期三(水曜日)に補修を組んでくださり、これからの授業やテストに備えながら勉強しています。
これは授業で使用している教材とショートプレゼンテーションのメモです。このプレゼンテーションでは自分の名前の由来を説明しました。
ヨーロッパ圏の学生やもともと漢字の名前がない学生にとってはその名前を使う理由や意味、私は自分の名前が先祖に由来することやその名前が中国遼寧省に由来することなどを発表しました。
自分のコースから教材にピンインが表記されず、これがまた非常に難しいです。しかし、読み方を間違えることで読み方を覚えてきていることも感じます。
大学に留学する際に紹介状を書いていただいた先生にもお会いすることができました。自分は日本語学科の先生に紹介状を書いていただけたので、そのことのお礼や日本語学科の授業のお手伝いをすることなどについて話しました。
自分の所属する対外漢語教育学院は中国語を学ぶ学院のため、中国人の友人はあまりできません。授業の手伝いや大学のイベントなどを通じて中国人の友人も作ることができればいいと考えています。
また、その先生は「日本に五月病があるように、中国には十月病がある」とおっしゃっていました。少し坏境(環境)に慣れてきた私のような学生は特に、十月一週目の国慶節の休みで気が抜けて、そのあとの授業がつらくなることが多いといいます。
すでに朝八時からの授業はつらいですが、「十月病」には気を付けて頑張ろうと思います。