「出会い」中溝明佳(清華大学)

慣れ親しんだ土地や家族、友人たちと離れてからもうすぐで一ヵ月になる。

毎日ある新たな出会いや発見の数々に心が躍り、その内容の濃さからすでに三ヶ月ほどたったのではないかと感じる。

 

最初の一週間は入学手続きとオリエンテーションがあり、授業は10日から始まった。

授業は毎回予習と復習が欠かせない。分からないところがあったらWechatですぐに先生に聞いて解決することができる。私は単語を覚えるのが苦手なので、クラスの友人たちと習った言葉を使って話し復習している。

学期が始まってからは寂しいと感じることが少なく、クラスメイトの優しい人柄に救われている。

授業外では世界の共通言語である英語で会話することもできる。しかし私たちはみんなで一緒に言語力向上を目指し、なるべく中国語で会話をしている。

様々な国から来たいろいろな背景を持つ人がこうして集まり、同じ目標のもと勉強できて嬉しく思う。「どうやったらできるか」を考えてお互いに努力を積み重ねることが自信につながる。

先日それを実感できる出来事があった。友人たちと外出先から学校へ戻るためにタクシーを利用した時だ。

中国語で会話をしていたら運転手の方に、日が浅い留学生とは思えないほど発音が上手で、中国人のようだと褒めていただいた。

初めは新入生と思われ、留学生だと伝えると非常に驚かれた。実際、私たちは簡単な中国語しか話していない。それでも中国の方が驚いていたのが嬉しくて、さらなる高みを目指してやる気が出てきた。

 

中国に留学してすでに半年を過ごしている友人は、とにかくたくさん中国語で気持ちや考えを相手に伝えることが大事だと言っていた。

私はまだ始まったばかり。中国語の会話を自信にかえて、もっと深く中国の文化や歴史を学んでいきたい。

 

一人でこの新たな環境に飛び込みちゃんとやっていけるのか不安だった。しかし、仲間ができて自分は一人じゃないと知り前を向くことができた。

これからさらにどんな人と出会えるのか、どんな出来事が自分を待ち受けているのか、それは自分の行動力にかかっている。

ルームメイトと天安門広場へ訪れた時の写真。入るには事前予約が必要で混雑していた

 

大学内で中秋節のイベントに参加した時の写真