大学からの合格通知が届いた時は、まだ自分が中国に留学するという実感が湧かなかった。
しかし、中国に移動する日にちが近づいてくるにつれ、日本での残り少ない大学生活を楽しみながら心のどこかで、一年間中国で過ごす緊張感があるのを感じていた。
留学に向けて取り組んだ準備で最も大変だったのは荷造りだった。
日本で手に入るものは中国でもほとんど手に入るが、化粧品や生理用品、コンタクト用品など私は日本のものを使いたかったので、それらを全て詰めるのが少し大変だった。
ヘアアイロンやパソコンなどの家電製品の電圧を確認したり、VPNの契約をしたり、普段の旅行ではしない準備をする度に自分が本当に中国に行く実感があった。
私が中国に留学を決めた理由の一つが、中国人の人の良さである。
中国人というと、日本人の多くの人が抱くイメージは、せっかちで気が強いというイメージであると思う。しかし実際関わってみるとあまりそういった印象は受けない。
私は以前、家の都合で中国を訪れた事があるのだが、関わった人みんながとても親切で友好的であった。言語が通じない私に、色々教えてくれたり、試してみなよと言って様々なものを食べさせてくれたり、体験させてくれた。日本はおもてなしの国と言われるが、個人的には中国にも同じようなものを感じた。
大学の入寮日は九月の初めだったのだが、親の都合で早く中国に入ることになり、今このレポートは中国で書いている。
中国に着いて半日くらいであるが、もうすでに文化の違いをひしひしと感じている。この先も文化の違いを目の当たりにすることはたくさんあると思うが、それも楽しみながら有意義な留学生活を送りたいと思っている。
卒論も中国と日本の比較文化をテーマとしているので、中国語の勉強と並行しつつ、自分の研究も進めていきたい。