「百闻不如一见」岐部 砂樹奈(中国人民大学)

「百闻不如一见」とは日本語訳で「百聞は一見に如かず」という意味である。
これまで多くの人が聞いた事ある言葉ではないだろうか。

中国では古来有名な成語の一つであり、元々は中国の漢書「趙充国伝」に見られる逸話から生まれた言葉である。
「漢書」とは、中国後漢の章帝時に班固、班昭らによって編纂された前漢を記した歴史書だ。

その歴史書の逸話というのが、遊牧民族のキョウという人物が反乱を起こすが、本人はチベットの山地に住んでいたため戦の現地にいなかった。戦の様子を耳で聞いた情報だけしかなく作戦が立てられずいたが、現地に行き実際に自分の目で見て確かめたおかげで作戦も戦の鎮圧にも成功した。という話である。

つまり、「百聞は一見に如かず」とは繰り返し他人の話を聞くよりも実際に自分の目で見ること確かめる
こと知識より経験することが大切だということだ。

一般的に「中国」「中国人」と聞いて、多くの人々はどのようなイメージを頭の中に思い浮かべるのだろうか。

恐らく、最近では一部の中国人観光客による靖国神社の落書きや奈良公園の鹿を蹴ったということが問題となっており、更にメディアの情報を通してネガティブな印象、良いイメージを持ってる人が少ないと私は推測している。

だが、4年前北京留学を経験をした私にとってはメディアの情報だけでは分からない中国という国の魅力や中国人の優しさ、情の厚さを肌で感じることも出来た。

一部の中国人観光客やメディアの情報のみで中国という国を判断することや中国に対する偏った考えも身近でさえ多く耳にすることが非常に多い。

もし可能ならば是非中国に足を運んでくれる人が増えてくれたら最もいいのだがなかなかそれも安易では
ない。

だからこそ、実際に現地に留学行く自分自身が、多くの人に中国の魅力を発信し続け伝えていくと同時に
4年前にお世話になった中国人友達への恩返しを果たす目的を持ち中国へ旅立つつもりである。

 

漢書

 

班固

班昭

 

百聞は一見に如かず