「留学中に経験した面白い、変わった体験」小澤 望乃(浙江大学)

  中国での留学生活は、文化の違いや人々との交流を通じて多くの驚きや発見に満ちていました。その中でも特に印象的だったのは、現地の人々との予期せぬ出会いや、中国ならではの文化に触れた瞬間です。私が留学中に体験した「面白い」と感じた出来事をいくつか紹介したいと思います。 

 

・「回転寿司」ならぬ「回転火鍋」

回転火鍋 

中国の食文化の多様さには何度も驚かされましたが、その中でも特に印象に残っているのが「回転寿司式の火鍋」でした。普通、火鍋は自分で食材を選んで鍋に入れていくスタイルですが、このお店では、回転寿司屋のようにベルトコンベアの上に食材が次々と流れてきます。好きな具材を取って自分の鍋に入れるだけなので、とても便利で楽しい体験でした。特に面白かったのは、どんな食材が流れてくるか分からないワクワク感です。定番の羊肉や野菜のほかにも、カエルの肉や豚の脳みそといった珍しい食材が流れてきて、「これは挑戦するべきか…?」と友人たちと大盛り上がりしました。私は思い切ってカエル肉を食べてみたところ、鶏肉みたいで意外と美味しかったです。このような食の楽しみ方は、日本ではなかなか味わえないものだと感じました。 

 

・四川旅行で出会った「麻辣冰淇淋」 

麻辣冰淇淋

辛いソフトクリーム

留学中、友人たちと四川省を訪れた際、地元の名物である麻辣料理を堪能しました。四川料理はとにかく辛く、特に本場の火鍋は驚くほどの辛さでした。そんな辛さに耐えながら街を歩いていた際に、なんと「辛いソフトクリーム」が売られているのを発見しました。普通、ソフトクリームといえば甘くて冷たいものですが、これは赤い唐辛子パウダーがたっぷりとかかっていました。「辛いソフトクリームってどんな味なんだろう?」と興味を持ち、恐る恐る挑戦してみました。最初の一口は普通のミルクソフトの甘さが広がるのですが、次の瞬間、口の中にじわじわと唐辛子の辛さが広がりました。冷たいのに辛いという不思議な感覚で、頭が混乱しました。私は辛すぎて3口ほどでギブアップしましたが、友人の中には辛いけど美味しいとパクパク食べている人もいました。

 

 ・中国の交通事情 

中国の都市部では電動スクーターや自転車が多く使われており、特に通勤・通学時間帯には道路が非常に混雑します。大学に向かう途中、信号が青に変わった瞬間に数十台のスクーターや自転車が一斉に走り出す光景を目の当たりにしました。その光景はまるでレースのスタートのようで、中国に来た当初は少し怖かったのですが、次第にそのリズムに慣れ、スムーズに走れるようになりました。この経験は、中国の人々の生活の速さとエネルギッシュな雰囲気を肌で感じるきっかけになりました。