2月も終わりを迎え、いよいよ春学期が始まりました。約2か月ぶりに会う前学期の友人たちとは、冬休み中の旅行や一時帰国の話題で盛り上がりました。私は帰国せず、冬休みの間はずっと南京にいましたが、友人たちの話を聞いていると、アジア人の多くは帰国して冬休みを過ごし、ヨーロッパ人は中国国内や近くの国に旅行に行く人が多い印象でした。
前期と冬休みを中国で過ごして、様々な印象的な場面に遭遇してきました。いくつかピックアップして紹介したいと思います。
まず一つ目は、中国の映画館についてです。冬休みに入ってすぐくらいの時期に、友人と映画を見に映画館まで行きました。日本と同様、映画のチケットを発券して該当作品が上映されている部屋に入室し、着席すると、席の背面で何かが動いている感覚がしました。触って確認してみると、マッサージ機が席に取り付けられており、自動で動いているようでした。中国のショッピングセンターの廊下には、マッサージチェアが置かれていることが多いのですが、映画館の座席にもマッサージ機が取り付けられているとは思わず、驚いた経験でした。
二つ目は、旅行で西安に行った時のことです。西安に行った時に、初めてサトウキビをそのまま食べました。軽トラックの荷台にサトウキビが一本丸のままいくつも載せられて売られているのですが、サトウキビを一つ買うと、売り手のおじさんがおすすめの一本を見繕ってくれ、手に持っている鎌で皮をむいて一口大にカットしてくれます。ただ一口大といってもかなりの大きさがあるので、一かけらで十分満足することができます。日本では、なかなかサトウキビをそのままかじるという経験はできないので、とても印象的な経験でした。
三つ目は、上海旅行で上海ディズニーに行った時にあったことです。上海ディズニーには水流で動くボートのアトラクションがあり、それに乗るために施設内で使い捨てレインコートを買うか、レインコートを持参しなくてはいけません。私と一緒に遊びに行った友人はその場でレインコートを買い、アトラクションに乗ったのですが、アトラクションの終了後、入口付近でレインコートを脱いでいたところ、少し離れたところにある待機列に並んでいた人に話しかけられ、今脱いだレインコートを譲ってくれないかと言われました。日本ではあまりないであろう経験に驚きつつ、人に話しかけることにためらいのない中国人らしいエピソードだと感じました。
残り半分の留学生活の中でも、中国でないと体験しないであろう経験を、モノ・ヒト関係なく経験したいと思います。