「交流のカギは「音楽」!?」宇都宮 遼馬(北京大学)

 留学生活も半分近く過ぎ、一つ今までの生活を振り返ってみると、中国の人たちとの交流にはしばしば音楽が役立っていたと思います。それは器楽もあればポップミュージックもありました。アニメ・ゲーム文化の盛んな中国では日本のアニメを愛好している人も多く、中国語のタイトルがわからなくても登場する音楽を歌えばすぐにわかることも多くありました。自分は中学生まで部活動で楽器を練習していたのですが、それ以降何年間も楽器には触れずに生活してきました。しかし、留学に来てから吹奏楽団に所属することになり、また練習を始めました。こちらに来る前はまさかまた楽器を演奏する機会があるとは思わず留学に来たことで新しい趣味や目標ができました。

 また街中で人と話していると、中国語で話していても「どこからきたの?」「中国語を勉強しているの?」と聞かれることも多々あります。中国語を学習しているとわかってもらえれば好意的に接してくれる人も多いです。これは個人的な感触ですが、日本と比べて中国の人は自国の文化や祝日などについての知識や造詣がとても深いと思います。大学の歴史や風習などについて聞くととても詳しく話してくれる学生が多かったです。日本で自分たちの祝日について聞かれたとき、こんなに詳しく話すことができるだろうかと自省することも多かったです。

 音楽に限らず、自分の中で好きな物事や興味のあることをはっきりさせておくと、留学を始めてからそれに関連した知り合いや出来事と出会えると思います。また自分のように「昔やっていたけどいまは…」と思っている趣味や特技があるなら、ぜひそれに再挑戦してほしいです。それが書道や日本に由来するものなどであれば間違いなく人に披露する機会があるし、自分のような西洋楽器であっても、先生やクラスによっては授業の内外で披露する機会がありました。世界各国から数多くの学生が集まっているからこそ自分を覚えてもらえたり、表現したりできる趣味があるというのはとても有用だと考えます。

 私は普段大学の学生センターで練習しているのですが、以前練習していた時、大学のオーケストラの学生に勧誘され、大学オーケストラでも活動することになりました。友人と中国で再会したり楽器をまた始めたりと留学前には想像しなかったことが多く起きるのが中国の留学だと思います。ぜひ様々なことに挑戦して、より多くの人と交流したいと思います。