「中国人との交流(出会い方、交流の仕方)」上田 武(復旦大学)

中国の大学に留学していると、中国人の友達が簡単にできると思われるかもしれませんが、実際には自主的に接点を探さなければなかなか友達は増えません。私の通う復旦大学では、留学生と中国の本科生は完全に分けられており、住む寮や授業を受ける教室も異なるため、大学内にいれば自動的に中国人の友達ができるわけではないのです。私が主に実践している友達作りの方法は二つあります。

一つ目はサークル活動への参加です。大学にはさまざまなサークルがあり、留学生も参加できるサークルも多くあります。私は太極拳サークルと中国茶サークルに参加しました。太極拳は動きがゆっくりしているものの、思った以上に筋肉を使うため、かなりハードでした。中国茶サークルでは、中国各地の茶葉を飲み比べ、雲南省の茶を試した際には、その深い味わいに感動しました。これらの活動を通じて、中国文化に触れつつ、中国人の友人も増えることができました。

二つ目は言語パートナー制度です。私は日本語学科の学生とパートナーを組んで、毎日語学学習をしています。主に食堂で夕食を食べながら、お互いの言語を教え合い、趣味や将来の夢について語り合っています。私たち二人とも就職活動を控えているため、中国トップクラスの学生がどんなビジョンを描いているのかを知ることができ、非常に興味深いです。

また、思いがけない場所でも友達ができることがあります。先日、雲南省に旅行に行った際、飛行機の中で新海誠監督の映画を観ていたところ、隣の席の乗客から「あなたは日本人ですか?」と話しかけられました。どうやらその方は中国の大学生で、日本のアニメが好きだったため、私が観ていた映画を知っていて声をかけてくれたようです。年齢も近く、すぐに意気投合し、昆明空港までの約4時間、ずっと話し続けました。空港ではWeChatを交換し、その後も連絡を取り合っています。

このように、中国では知らない人でも気軽に話しかけてくれることがあり、赤の他人に対してもオープンな態度が魅力的です。日本では見知らぬ人にはかなりドライな対応をすることが多いですが、中国の人々のフレンドリーさは、この国ならではの魅力だと感じます。

 

中国茶サークルで使うポット

雲南省の特産「普洱茶」

思いがけない出会いがあった昆明空港