「中国人言語学習者との交流方法」杉山 雄紀(曲阜師範大学)

近年、留学のために日本へ渡る中国人学生は多く、中国における日本語学習需要は依然高いことが考えられる。日本語ネイティブの私たちとしては、この機会に中国人の日本語学習者との交流機会を少しでも設けたいと考えるものである。そこで今回私は、私より半年早く曲阜師範大学に留学をしにきていた日照キャンパスに在籍中の日本人学生に紹介していただき、何人かの中国人日本語学習者と交流する機会を設けた。今回のレポートでは、その際の彼らとの交流について紹介したい。

ある一人の学生は研究生であり、日本語を第二学習言語として選択している学生であった。彼は日本語作文の課題の添削に協力してもらえる人を探していたようであり、私がその役割を担った。その作文では多くの専門用語が使われ、非常に高い日本語レベルを窺うことができるものであり、さすが研究生だと感心してしまった。しかし、接続詞の使い方がやや不自然であったりする箇所はあったため、訂正できる場所は訂正して自然な文章を彼に渡した。この様な作業をしていると、改めて日本語は複雑な言語であると再認識させられるものである。

その後、彼は添削作業をしてくれたお礼にと私に焼肉をご馳走してくれた。中国人のこのようなもてなしの心は、人間関係で時々至らない点がある私も見て学ばなければならないと常々感じる。

 

もう一人の学生は、日本のアニメが好きで、いつかアニメ聖地巡りの旅をしたいという学生であった。多くの中国人学生は、私が日本人であることを告げると、アニメの話題を振ってくださることが多く、日本のアニメ産業の人気度合いに常々感心してしまう。その学生は特にアニメ関連の知識が豊富で、鎌倉にある聖地や諏訪にある聖地の話で盛り上がることができた。

中国では私も微信のショート動画やbilibiliにて動画をみることで流行りをキャッチする機会があり、中国人学生とはそのような話題で盛り上がることもできる。ネットを駆使して流行りをキャッチすることで、話しかけるきっかけも容易に生み出すこともできるので、今後もこのようなきっかけ作りにインターネットを活用してゆきたいと思う。