今月、日本に帰国した。つまり、1年半の中国留学が無事終わりを迎えたのだ。留学全体の振り返りは来月最後のレポートで行うとして、今月のレポートでは1月のハイライトを簡単に記していきたい。
2024年最後の1日
北京でよく足を運んでいた开心麻花の公演が大晦日に青島であると聞き、1ヶ月前からチケットを購入して楽しみにしていた。出演者が若手であること、物語劇ではなくお客さん巻き込み型のショーであることからチケットも割安で、また早鸟票という先行チケットは半額で手に入るので、中央列真ん中の良い席を90元で購入することができた。青島ではあまり文化的なイベントがないので、こうやってショーを見て、笑って最後の日を迎えられたことはとても嬉しかった。
劇場の近くには石老人海水浴场という観光地のビーチがあり、そこで年越しする人も多かったので、帰り際に誰かが勝手にあげている花火を見ることができた。去年は北京という場所柄、花火を見ることができなかったので最初は感動していたが、朝まで絶えず鳴り響く花火の音を聞いていると、環境面のことが気になり少し苦い気持ちになった。
大阪で友人に再会
北京電影学院時代の中国語の先生が大阪の大学でインターンをしているので、帰国は大阪経由にして再会を果たした。彼女はまだ大学院生で、以前大学では日本語を勉強していたので少し話すことができる。それでも会うと早々、「今日は日本語を話さなくていいから楽だわ」と言って、私たちは一緒にいる間中国語で会話した。彼女と会うのは半年ぶりだったので、「彼女がもし、私の中国語が前よりも上達していると思ってくれたら嬉しいな」という思いが湧いてきて、話す時は少し緊張した。だが自分でもすぐに気づくほど、北京にいた頃よりも口語表現が自然になっていて、そう感じた瞬間、心の中でなんとなく「私はもう大丈夫だ」と思った。
帰国前から再会ラッシュが続いていたが、帰国してからもこのように会いたい人がいて、そして会ってくれる人がいるということが、私の中国留学の1つの大きな財産であると感じた。
青島での約5ヶ月を振り返って
どうやら私は年の瀬に差し掛かると急に心が弱ってしまうタイプで、北京にいた一昨年と同様、去年の12月後半も若干ホームシックになっていた。1月に期末テストさえなければ、年内に帰国して年越しも日本で過ごすのが理想だったが、残り少ない中国での生活を大切に過ごそうと気持ちを切り替えた。帰国してからの一番のショックは、友人と話している時、ここ最近の中国以外の映画をほとんど見ていないせいで、全く話についていけず時代に取り残されている気分になることだ。「せっかく中国にいるのだから中国の作品をたくさん観よう」と心がけていたというのもあるが、そもそも中国で見聞きできるものがいかに限られているのか実感した。
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満月帰国