「中国人との交流について」遠藤 美湖(青島大学)

 私は語学生として青島大学に留学しているため、同じクラスには中国語を学びに来ている留学生しかいませんでした。そのため、留学前に想定していたよりも中国人の友人を作るのが難しく、9月に留学生活を始めてから約2か月間、中国人の大学生の友だちは一人もいませんでした。

 1か月が過ぎたころ、クラスメートが流暢に中国語を話せるようになり、先生に褒められている様子を目の当たりにしました。それを見て、自分と比較し、まだ思うように中国語が話せない自分が悔しく、焦りを感じていたのを思い出します。そこで、話せるようになるには、中国人ともっと会話し、リアルな中国語をたくさん聞く機会を増やすしかないと思い、中国人の友人作りに奮闘しました。以下に、私が試した方法とその結果を共有したいと思います。

◉出会い方

① 語学パートナーを作る

 同じ日本人の留学生と相談し、留学生事務室に語学パートナーを作れないか、また日本語学科の授業を聴講できるかを問い合わせました。しかし、どちらも受け入れてもらえず、失敗に終わりました。

② 友だちの友だちと仲良くなる

 クラスメートが中国人の友だちを見つけていたため、私もその輪に混ぜてもらえないか聞いたり、その中国人に日本語学科の友だちがいないか探してもらったりしました。その結果、クラスメートの中国人の友人と仲良くなり、さらに初めて日本語学科の友人も作ることができました。

③ 大学のサークルに参加する

 仲良くなった日本語学科の友人に相談したところ、彼女が書道サークルに参加していたため、留学生の私も参加させてもらえないかお願いしました。おかげで、数十人の中国人と知り合うことができ、新たな友だちも増えました。

④ 中国人学生がいる大学のイベントに参加する

 青島大学では12月に学部対抗の合唱祭と、新年を迎えるパーティーが開催されました。これらのイベントには、中国人学生が本科生から研究生まで幅広く参加していたため、今まで関わりのなかった先輩たちと知り合う良い機会となりました。また、私は歌うことが好きで、中国語の歌を披露したおかげか、中国人学生から声をかけてもらう機会が増えました。

⑤ 中国人がいる場所に行く

 中国人の友だちに連れられ、地元で人気のご飯屋さんやバー、ビリヤード場などの娯楽施設に出かけました。髪色のおかげか、いろいろな人に声をかけてもらうことが多く、そこからさらに中国人と仲良くなりたいという思いを伝え、連絡先を交換するなどして人脈を広げていきました。

◉交流の仕方

 青島に来てから友だちを作る際に意識したのは、「中国語が通じないかもしれない」「言い間違えたら恥ずかしい」といった不安を捨て、とにかく自分から話しかけることです。また、会話がうまく盛り上がらなかったとしても、すぐに気にせず、「数打てば当たる」という気持ちで、初対面の人にどんどん声をかけるようにしました。

 特に、会話を盛り上げるために有効だったのは、「分からないフリ」をすることです。中国に来てから、日本との違いを感じた点について中国人の意見を聞いたり、中国語の勉強中に理解できなかった細かいニュアンスを話題にしたりと、気になったことは何でも彼らに質問するようにしました。また、たとえ知っていることでも、「列車のチケットはどうやって買うのか」「このお店の支払い方法は?」「WechatでのAA制のやり方は?」など、あえて分からないフリをして、彼らの言葉で教えてもらうようにしました。

 その結果、気の合う人に出会えた際には、その機会を無駄にせず、定期的に遊んだりメッセージを送り合うようにし、一つ一つの縁を大切にしています。

 さらに、中国人と交流する際には、Wechatの返信をできるだけ早くすることや、ボイスメッセージを活用し、彼らと同じスピード感でやり取りすることを心がけました。

 

◉振り返り

 この半年間を振り返ると、日本にいたときよりも自分から行動する意識が強まり、失敗を恐れない度胸がついたと感じています。

 実は、期末テスト直前に唯一残っていた祖父が亡くなり、中国での生活で初めてメンタルに影響を及ぼす出来事が起こりました。当初、冬休み中に日本に帰国する予定はありませんでしたが、一時帰国し、四十九日に参加することができました。その際、偶然にも地元で困っていた中国人の方の通訳を手伝う機会もあり、中国語学習へのモチベーションがさらに高まりました。

 残りの半年間も、日々新しいことに挑戦し、他国の文化への理解を深めながら、残された時間を大切に過ごしていきたいと思います。

 

◉写真

 今回は1月に中国人の友人たちと食べて美味しかったものを紹介します。

早起きして食べに行った超意兴の朝ご飯

朝のお散歩中に农贸市场で購入した大きなイチゴ

 日本よりも安く毎日果物や野菜を食べることができます

中国で食べた中で一番日本のカレーに近い味をしていた李先生の牛腩饭

中国料理屋で食べた山药と五花肉の料理

特に女性が好きという甘くて美味しい蓝莓山药

初めて食べたぷるぷるの鶏の足と豚の心臓周りの肉

 どちらも超级好吃!!