「ミルクティー、火鍋、そのほか」若林真央(西安交通大学)

今回は私がよく行くお店をふたつ紹介します。
ひとつめは先月のレポートでも紹介した「蜜雪冰城」(通称「ミーシュエ」)です。このお店は今中国で店舗を急拡大しているドリンク店です。校内にも家の近くにも街中にもどこにでもあります。「蜜雪冰城」の一番の魅力は値段の安さです。タピオカミルクティーが6元(約120円)、そのほかのドリンクも8元(約160円)前後、ソフトクリームがなんと2元(約40円)という破格ぶりです。さらにどれも美味しくほぼ毎日通っています。

帰り道に蜜雪冰城があるのでつい買ってしまう…

ふたつ目は「海底捞」(カイテイロウ)です。この店は世界的に有名な火鍋料理チェーン店です。私は4年前中国に行ったときにこのお店を知りました。美味しいだけではなく、丁寧でサービス精神旺盛な店員さんの接客が非常に印象に残りました。そこから私は「海底捞」のファンになり、日本の店舗にも何度も行きました。そして留学後も月に1回は「海底捞」の火鍋を食べています。さらに学生は平日14時〜17時、22時以降に来店すると、学割が適用され全メニューの値段が約30%オフになります。これを利用して友人たちと火鍋を楽しんでいます。

中国人の友人ふたりで火鍋

また近況報告をふたつします。
①中国冬の暖房
中国の寒い地域では冬になると「暖气」(ヌアンチー)と呼ばれる暖房が入ります。お湯が流れる管が建物中を巡り、室内の温度を上げる構造です。これのおかげで外は氷点下の極寒でも、建物内では暖かく快適に過ごせます。
西安市でも11月15日〜翌年3月15日の4ヶ月間「暖气」を利用できます。学内の留学生寮に住む学生は暖房代は免除されますが、私のような部屋を借りて住んでいる学生はマンションの管理会社に暖房代を支払う必要があります。これが4ヶ月分の暖房代一括払いで高額になり、そして建物全体で利用するので、たとえ「暖气」を利用しなくても強制で支払う必要があります。私は915元(約18300円)支払いました。かなり高いと思いましたが、部屋が3〜4つある家は暖房代が4000元(約80000円)になるとも聞きました。中国の寒い地域の人々はこの時期になると、財布の中までも寒くなるのだと実感しました。

この管にお湯が流れ、部屋を暖めます

②はじめての病院
先日、まばたきをすると左目に充血を伴う痛みが発生しました。生活に支障が出る痛みではないので放っておこうかと考えましたが、念のため病院で診てもらうことになりました。しかし中国の病院に行くことが初めてだったので、かなり難航しました。
まず日本で民間の留学生保険に加入していたので、キャッシュレス治療と翻訳サービスを利用するため保険会社に電話をしました。ここで早速アクシデントが発生しました。保険会社の電話番号にいくら連絡しても繋がらなかったのです。私は中国で購入したSimカードの電話番号を利用していましたが、国際電話をかけるには開通作業が必要でした。すぐに国際電話の開通作業を完了させ、ようやく保険会社に電話をかけれました。
つぎに保険会社のオペレーターさんに症状を伝え、キャッシュレス治療サービス対応病院と現地通訳会社を探してくれました。キャッシュレス治療サービスとは、治療費を保険会社が直接病院に支払ってくれるサービスのことです。手持ちのお金が減ることもなく、さらにめんどくさい医療費申請をしなくてもいいので、大変ありがたい仕組みです。しかし西安市にはキャッシュレス治療サービス対応の病院はありませんでした。北京や上海のような超大都市であればサービス対応病院も充実しているそうですが、日本人が少ない西安市までには行き届いていないようです。よって一度自腹で治療費を支払い、その後代金の申請を保険会社にすることになりました。治療費は自己負担100%なので一体どのくらいになるのだと、この時点では戦々恐々していました。
そして病院へは仲が良い中国人の友人に付き添ってもらい、その友人が薦める大学病院に行きました。診察はwebで時間予約して、病院に着いたらそのまま診察室に行くスタイルでした。診察はあっという間でした。お医者さんに症状を伝えて目を見てもらうなり、すぐに「結膜炎ね」と診断され薬を処方されました。治療費申請のために「診断者を欲しい」というと非常にめんどくさそうな態度をされました。なかなか塩対応なお医者さんでした。このとき保険会社が用意していただいた通訳さんに、スピーカーモードにした電話を介して同時通訳してもらいました。症状を詳しく話したり、医療用語や医者の指示を正しく聞き取ることはハードルが高かったので通訳サービスを利用できて安心でした。
さいごに支払い窓口に行き、そこで薬をもらい代金を支払いました。気になる値段は…診察代と薬代込めて22.5元(約450円)でした。診察予約費8元と往復交通費4元を含めても計650円ほどなので、あまりの医療費の安さに驚きました。そして650円のために治療費申請書類を書く方が面倒くさいな…と思ってしまいました。
以上が中国の病院に行った報告でした。ここで皆さんにアドバイスが2点あります。
1点目は、軽い病気や怪我をした時点でまず一回病院に行ってみる経験をすることです。これがもし高熱や大怪我をしたときなら、はじめの国際電話の開通作業の時点で挫折していました。
2点目は、中国人の友人に付き添ってもらうことです。中国の病院での診察手順は、日本の病院と全く異なります。ひとりで行くと必ず戸惑うので、中国人の友人の力を借りましょう。

診察予約もウェブアプリで完結

中国の病院

以上が今月のレポートです。今年も残り1ヶ月、月末には期末テストも控えているので、体調に気をつけながら留学生活を満喫していきます。