「渡航直後の手続きと留学1ヶ月で感じたこと」金子 絹和子(北京電影学院)

北京での生活も早1ヶ月が経過した。渡航前は海外に住むこと自体がチャレンジングなことに思えたが、学校の指導も手厚く安心して生活できている。本レポートでは、渡航直後に行った各種手続きと1ヶ月を振り返った所感について報告する。

渡航直後の各種手続き

渡航前は不安だらけだった口座開設やsimカードの購入も、案外円滑に手続きできた。大学から近い店舗は、留学生への対応にも慣れているので困ることもなかった。

*写真①:各種手続きについて

 

 

【1ヶ月を振り返って】

 

所感としては、下記の3点が挙げられる。

 

1つ目は、中国語を話すことの楽しさだ。留学前、中国語を話す機会は週1回の中国語会話教室のみだった。机に向かっての単語や語法の勉強にも楽しさは感じていたものの、実際に中国語を使って沢山の人と意思疎通ができる感動はひとしおだった。当然だが言語は知識だけがあっても成り立たず、相手とのコミュニケーションを通じて初めて完全な状態に達するのだということを実感した。

*写真②:北京電影学院には様々な個性を持つ学生が集まっている

 

 

2つ目は、住んでみないと分からない真の中国があるということだ。留学では、日本で知り得ないその国の文化や習慣、民族性に触れることができる。私のルームメイトは日中ハーフで両国の違いを熟知しており、日本にはない中国独特の文化や中国の国民的ドラマ、各地方の特色、美食などを教えてくれる。例えば中国人はトマト味が大好きなこと(チップスなどのお菓子にも必ずトマト味がある)、「调休」と言って大型連休の次の週末は出勤しなくてはいけないこと、映画料金は場所や時間によってバラバラなこと、海底捞火鍋では余った生野菜などの食材をそのまま持ち帰れる(!)こと…等、沢山の発見がありとても面白い。

*写真③:国庆节の10連休はルームメイトの家(「小区」という日本の団地のような住宅地)で過ごしている。地元のスーパーには異世界が広がる

*写真④:犬も麻雀ができる!?

*写真⑤:北京ダックはデリバリーでも食べられるほど身近な食べ物。2人前で約1800円!

 

 

3つ目は、留学中の感情のコントロールが難しいことだ。8月のレポートでは「常に楽しむ気持ちを忘れずに過ごしたい」と記したが、この1ヶ月は余裕がなく悲観的になってしまうことも多かった。言語習得は自分では成長が見えづらく、辛抱強く続けていくしかない。分かっていても、自分の日々の過ごし方は合っているのか、1年後にはどのくらい中国語が話せるようになっているのか不安になってしまった。10月からは、「聞き取れなかった」「話せなかった」と悲観的になるのではなく、「相手の話を理解できた」「話が通じた」という小さな成功経験を大切に、少しづつ積み重ねていきたい。

*写真⑥:教室の窓から見える中国

 

 

p.s. 8月に紹介した持ち物に関しては、特に不自由はなかった。現地で何でも揃うが、日本のものは高額なのでなるべく持っていった方が良いと感じた。特に北京の蚊は強烈なので(ムヒでも治らないくらい!)、かゆみ止めは持参することをお勧めする。