「今後留学する人たちへのメッセージ」大門紗也(南京大学) 

こんにちは。南京大学で言語進修生として留学していた大門紗也です。

今回は私が留学生活の中で、やっておけばよかったこと、留学中や帰国後に得た気づきを紹介しようと思います。

 

日々のニュースをチェックする習慣作り

留学中は生活に慣れるまで緊張と、授業の予習復習、観光に追われ、毎日とても疲れます。

今まで普通に使用していたSNSや検索エンジンも、VPNを繋がなければ閲覧できません。

このひと手間すらも面倒くさいと感じてしまった私は留学中に時事ニュースを見る習慣が無くなり、世界や日本で何が起こっているのか全く知らない浦島太郎状態になりました。

友人からそんなことも知らないの?と言われたこともあります。

留学すると生活習慣が大きく変わることになるので、ご飯を食べる、寝る、勉強すると同じようにニュースのチェックも早めにルーティーン化することをお勧めします。

 

歴史の勉強

中国の歴史や、日本と中国の関わりの歴史を勉強することをお勧めします。

中国が力を入れているからでしょうか、どの都市にも必ず複数の博物館があり、どの博物館もこだわりが感じられます。

展示物の種類の豊富さや展示物を紹介するパネルの多さにも驚かされます。

私自身も日本では博物館に行く習慣はありませんでしたが、中国に来てから博物館の面白さを知りました。

歴史の知識があれば、パネルの文章も理解しやすく、時代ごとに変化する文化財も面白く鑑賞でき、博物館をより楽しめると思います。

また、私が南京という場所での留学だったからかもしれませんが、日中間の歴史の勉強は、中国人の立場になって考える時にとても重要な材料となります。歴史の知識はあって損はないものだと思います。

 

郷に入っても郷に従いすぎるな

これは日本に帰国してから気づいたことなのですが、日本ではマナーが悪いとされる行為をいつの間にか中国で身に着けてしまい、それを無意識で日本でやってしまったことがありました。

 

一つめは公共交通機関でのマナーです。中国ではたとえ地下鉄で駅員さんが「先下后上!」と呼び掛けていても、降車する人を待ってから乗車する人は本当に一部です。

中国ではドアが開いた瞬間、どんどんと乗車してくるので強い意思が無ければ降りることすらできません。

また、降車する人を待っていても、後ろに並んでいた乗客が私を通り越して乗り込んでいくので、結局車内は人で溢れ乗車するスペースが無く次の電車を待つ羽目になった経験をしたことがあります。

いつの間にか私も急いで乗り込む習慣が身について無意識に日本でもしてしまったため、とても恥ずかしく感じました。

 

もう一つがごみの分別です。地域にもよりますが、南京ではごみの分別が厳しくなく、人々の分別意識が低いです。

地下鉄のごみ箱にもリサイクルと可燃と2つ用意されているのですが、区別することなく飲みかけのミルクティーやら紙袋やらを捨てていきます。

帰国後に、自動販売機の横に設置してあるペットボトル用ごみ箱にお菓子の袋を捨てようとしていたら友人に注意され、自分の行動に気づくことができました。

 

入乡随俗という言葉を授業で習いましたが、全てのやり方に従う必要はなく、その都度自分で判断し選択していくことが大切だと思います。留学頑張ってください!

 

南京の観光地で見つけた面白い注意看板

 

北京で撮影したごみ箱です