中国伝媒大学について
中国伝媒大学(中国传媒大学/略称:中传)は、情報発信にまつわる様々な学問が学べる大学です。
「伝媒」を日本語訳すると「メディア」になりますが、英語で「Communication University of China」と称することもあり、メディアを介して情報をやり取りするとはどういうことか、コミュニケーションの本質とは何か?を核とする授業が多い印象です。
大学の前身は国家中央放送局の人材育成機関・北京广播学院だったため、新闻・电视・传播など、報道にまつわる学部が著名です。一方で演劇や音楽にまつわる学部も設置されています。
卒業後は中国中央电视台(CCTV)をはじめとする報道機関に就職しアナウンサーや報道関係者になる人や、役者や歌手といったエンタメ業界に進む学生が多くいます。
留学生もそこそこの人数在籍していて、奨学金を得ている留学生は全員学校の東南に位置する21号楼という宿舎で生活しています。
ちなみに中国籍の学生の多くが暮らす宿舎は道路あるいは線路を挟んで大学の西側と南側に位置しているため、私たちの生活エリアとは少し異なります。
留学生は語学研修生、中国語専攻の本科生、中国語ではない学部を専攻する本科生の割合が大体同じくらいで、そのほかに大学院生(研究生)やMBA留学の人がいます。
2023年に中传に来た日本人留学生はおそらく20〜30人でしたが、所属先がバラバラなため、同じクラスに日本人が複数人いる、という状況はあまり起こらないように思います。
中国伝媒大学のおすすめポイント
① エンタメ関係のイベントが多い
学生や招待されたプロによる歌やダンスの公演会、エンタメ制作やデザインに関する特別講義、何かしらの特別映像の学内撮影など、先述した学部にまつわるイベントが頻繁に開催されるのが一番の強みだと思います。
イベント開催の数日前に学内に立て看板やポスターが貼られ、WeChat等を通じて情報が発信されますが、告知から実施まであまり日がないことも多いです。
その上、イベントに誰でも参加できるわけではなく、多くの場合WeChatのモーメンツ(朋友圈)に告知記事を転載し、いいねを○回集めることで参加資格を得る必要があります。
また普通進修生にはあまり縁のない話ですが、BtoCサービスやエンタメ系の有名企業が学内説明会を開催してくれることがあり、(bilibili,抖音,テレビ局など)それらの進路を考えている人にとってはチャンスを掴みやすい環境です。
② 作り手が多く、同級生から刺激を受けられる
以前のレポートでも既に触れていましたが、私の在籍している学科の同級生は芸術系試験をくぐり抜けてきているため、授業課題の提出物のクオリティが高く、また日頃から趣味で描いた絵を発信している人が多いです。
芸術系の学部は複数あるため、偶然知り合った学生が何かしらの作り手である確率も結構高いように思います。
例えば以前北京市内の大きな公園でピクニックをしていた時に学生の方に偶然インタビューされたのですが、その方達は中传の映像編集系の学科の大学院生でした。また、現代美術の授業を受けていた別専攻の子とWeChatを交換してみると、舞台美術・環境美術専攻の学生だとわかったこともありました。
まだ入学からそこまで時間が経っていない学部生であっても、大掛かりな素晴らしい作品を仕上げている方も多いです。
それから「中国では大学で授業を受ける際、日本ほど化粧をしている人が少ない」という声を聞くのですが、私の学校では結構おしゃれを楽しんでいる人が多い印象です。みんな自分のしたいファッションを貫いていて、校内を歩くだけでも日々刺激を得られます。