今回のレポートでは、3月の課題テーマである「中国語の勉強方法」のほかに「マイコプラズマ肺炎になった話」と「恐怖体験!中国で貴重品を落とす」話を書きました。長くなりましたが、最後まで目を通していただけると嬉しいです。
1、中国語の勉強方法
私の中国語の勉強方法を5つ紹介します。
①基本は授業
まず基本は授業です。単語や文法、語法、発音は基本的に授業から習得しています。授業で意識していることは、もし授業の難易度が高くて理解できなくても、諦めずに喰らいつくことです。今は分からなくても繰り返しその単語や語法に遭遇することによって徐々に理解できるようになるからです。
またクラスメートの中には授業にはあまり出ずに外で遊びながら中国語を習得する要領の良い人もいますが、私はそんな器用なことはできません。語学センスがない分、地道な学習を継続することで補っています。
②Youtubeでリスニング学習
リスニング動画をバックグラウンド再生で聞けるように、Youtube Premiumに課金しています。これにより移動中などのスキマ時間を活用して学習ができます。またゲーム中にもリスニング動画を聞いて少しでも中国語が頭に入るようにしています。
③中国アプリで学習
淘宝、美团、大众点评、腾讯地图、小红书、微博、bilibili…など中国のアプリを通して中国語を学習しています。通販アプリ淘宝(タオバオ)では、欲しい商品の単語を必然的に学習できます。小红书、微博、bilibiliでは、自分の興味があることを中国語ではどう言うのかを学ぶことができます。いわゆる「生きた中国語」を学ぶことができます。
④中国人の友人から学ぶ
これが一番最強です。私は授業で学習した言葉やフレーズを、仲の良い中国人の友人との会話で使って実践を積んでいます。分からない単語の意味もすぐに聞けて、かつ頭に残りやすいです。中国人の友人も日本語を勉強しているので、お互い学習ができてWINWINの関係です。
⑤辞書アプリは必需品
中国語学習者はまず辞書アプリを買うことをおすすめします。分からない単語に遭遇したときに、いかなる場所でもすぐ調べる癖をつけることが大切だからです。その時に辞書アプリは大いに役立ちます。私は学生時代から物書堂の辞書アプリを使っています。これひとつあれば別端末でもアカウント共有して使えたり、オフライン上でも使えるのでネット環境がないところでも検索ができます。本当に便利なのでこれがないと中国で生活できないと言っても過言ではないくらい利用しています。
以上が私の中国語勉強方法です。
2、マイコプラズマ肺炎になった話
3月のはじめ、マイコプラズマ肺炎に罹患してしまいました。きっかけは外を歩いていると肺が痛いと感じるようになったことです。階段を昇るとすぐ息切れしてしまい、さらに倦怠感と発熱も出てきました。西安のこの時期は常に空がかすむほど大気汚染が深刻なので、それが原因かなと思っていましたが、数日間経過して熱は下がったものの肺の痛みは改善されませんでした。仕方なく病院へ行き、採血や心電図、CT等で検査してもらった結果「マイコプラズマ肺炎」と診断されました。咳の症状が全くないためまさかマイコプラズマ肺炎と診断されるとは思いませんでした。
病院で処方された抗生物質を数日間飲み続けましたが、肺が痛く息苦しい症状は全く改善されませんでした。聞くところによると抗生物質は体質によって効く薬と全く効かない薬があるそうなので、薬を変更してもらうために、もう一度病院へ行きました。すると医者から「マイコプラズマ肺炎の薬はこれしかないよ。そもそも咳もないし肺炎にもなってないから、あなたのマイコプラズマ肺炎は超軽症だよ!」と一蹴されてしまいました。せっかくまた病院へ来たので、なんとか今の症状が楽になるような治療はないかと食い下がりました。しかし私の診察時間が長かったからか(電話通訳を利用していたため会話のテンポがかなり遅かった)痺れを切らした次の患者が診察室に入ってきて、私の診療時間であるにも関わらず、次の患者の診察が始まってしまいました。これは中国の病院あるあるだそうですが、相変わらずの塩対応なお医者さんに少し胸が締め付けられました。
ですが少しずつ症状も改善していき、罹患から2週間後にはなんとか授業に復帰することができました。それでも体力が著しく低下してしまったことと、肺の痛みが残ったため授業に出るので精いっぱいでした。結局3月はずっと病気に苦しめられました。
【補足】海外留学保険について
今回のマイコプラズマ肺炎により、診察代+検査代+薬代合わせて約780元の医療費がかかりましたが、日本で海外留学保険に加入していたので後日保険会社から全額返金されました。医療費請求も、提出書類をPDFにしてメール添付で送信すればいいだけなのでかなり楽でした。さらに申請して数日後には医療費が口座に振り込まれていたのでありがたかったです。
留学前に海外留学保険に加入することを強くお勧めします。ひとりで過ごす海外留学はただでさえメンタルを崩しやすいのに、病気になるとさらに不安定になります。そんな中、お金の心配をせずに病院へ行ける、診察時に言語サポートを受けられる、迅速・丁寧で親切な対応をしてくれる、その安心感に救われました。改めて海外留学をするときは日本で留学保険に加入しておくことの大切さが身に沁みました。(私はAIG海外留学保険に加入しています。)
ちなみに私のような中国政府奨学金で留学する人は「来華人員総合医療保険」(通称800元保険)に無料で強制加入することになりますが、補償内容が乏しい上に手続きが煩雑なので、日本で留学保険に加入した方が良いです。
3、恐怖体験!中国で貴重品を落とす
ある土曜日の夕方、食堂で夕食を食べようと思い大学構内に入ろうとしたら、学生カードを入れたカードケースが見当たらないことに気づきました。カバンの中にない、コートのポケットにもない、慌てて家に帰り部屋中を探してもどこにもない。ここでカードケースをどこかに落としてしまったことに気がつきました。このカードケースは学生カードのみならず、クレジットカード2枚、銀行口座のカード2枚、1万円札、身分証などが入っているとても大切なものです。血の気が引いて手が震え鼓動が早くなるのを感じながら、なんとか冷静さを保つように努力しました。
そして西安在住の日本人の知り合いに電話で助けを求め、中国で落とし物をしたらどのように対処すべきか助言をいただきました。驚くべきことに中国の交番には、日本のような落とし物を届けたり探すサービスがなく、落とし物をしたときは自分の行動範囲をひたすら探す方法しかありません。私は前日に病院へ行っていたので、病院内か、病院に行く途中の地下鉄や道で落としたのではないかと推測しました。すぐに最寄りの地下鉄駅に行き、日本人の知り合いの助けも借りながら落とし物の問い合わせをしました。しかし見つかりませんでした。病院にも電話しましたが、そもそも落とし物の管理はしていなさそうでした。直接病院に行き探すしかないと考えましたが、もう夜遅かったので翌朝に行くことになりました。
その日は一晩中不安であまり眠れませんでした。この後やらなければいけない大量の手続きを想像して途方に暮れていました。もし明日中に見つからなければ不正利用防止のためクレカを停止する手続きをしなければいけない……クレカを一度止めると再発行する必要があるけど国外からその手続きはできるのかな…契約しているサブスクたちの引き落とし先を一つ一つ変更しないと…とても手間だ…などを考えていました。そして、そもそもこんな大切なものをなぜカバンの浅い場所に入れていたのだ!と強い後悔に襲われました。私は以前IT企業に勤めていたこともあり、セキュリティ教育を何度も受けていました。そこでは社員証や会社支給PCの紛失は重大なインシデントであり、もし紛失したら厳しい処分が下されるので、携帯品は落とさないように常に確認する習慣をつけろと口酸っぱく言われていました。私も気をつけていたつもりでしたが、ここ最近は気が緩んでしまっていたんだ…と自責の念にかられました。
翌朝、寝不足のまま病院に行き隅々まで捜索をしましたが見つかりませんでした。絶望感の中、昼食を食べるために大学食堂でに行くと、落とし物センターがあることに気づきました。ダメ元で届いてないか聞いてみると、なんと、落とし物BOXの中に私のカードケースがあったのです…!誰かが私の落とし物を届けていてくれたのでした。私は嬉しさのあまり思わず「よかったぁあああああ」と日本語で大きな声を出してしまいました。一瞬で心が軽くなりました。中国で落とし物をすると基本的に返ってこないと言われていたので本当に嬉しかったです。もう絶対落とし物はしないと肝に銘じました。
ここまで読んでいただきありがとうございます。報告は以上です。3月はずっと体調が優れなかったため多くの時間を自宅で過ごしました。来月はもっと活動的に過ごしていけたらいいなと考えています。