「中国留学 〜前期を終えて〜」市川桃子(北京語言大学)

9月にはじまった留学生活も、折り返しに入りました。

中国に渡航する前から1年間はあっという間だろうなと想像していましたが、実際に過ごしてみると想像以上にあっという間でした。今回は、生活に慣れるまで・生活に慣れてから(学期中)・冬休み、の3つの期間に分けて前期を振り返ってみたいと思います。

 

  • 生活に慣れるまで

8月末に北京に到着してからは、学校の入学手続きや銀行口座開設、居留許可申請などの手続きに追われることになりました。また、入学手続き時に履修選択した授業についても、最初の2週間は変更可能期間があり、色々な授業を覗きに行ったりしながら決めていたので、慌ただしかったです。

必要な手続きを全て終え、ようやく少し体が学校生活に慣れてきたかも、という頃に国慶節休みが入り、リセットされてしまった感覚がありました。そのため、10月の国慶節明けはまた一から体を授業のある生活に慣れさせる必要があり、生活リズムが安定してきたのは10月下旬ごろだったように思います。

生活に慣れるまでの期間は、慣れない宿舎生活にストレスを感じたり、困りごとや要求などを中国語で十分に伝えるのが難しかったり、自分の元々の人見知りな性格からクラスメイトとの馴染み方に悩んだりしました。それに加え、9月は留学生の間でコロナウイルスが流行っていたり、10月以降もずっと風邪が流行っていたりして、私自身も体調を崩してしまったこともありました。

それでも空き時間に一緒に出かけてくれた友人がいたため、徐々に楽しく生活を送れるようになりました。友人たちにはとても感謝しています。

 

  • 生活に慣れてから(学期中)

北京語言大学では週に1回、日本語学科の中国人学生と日本人留学生が交流する機会があり、私も自分の生活に少し余裕が出始めたころ、複数回この交流会に参加してみました。また、別の機会でも同じ趣味を持つ中国人の友人ができて、一緒に出かけたり勉強したりすることができました。日本にいるときは中国人の友人はおらず、同年代の中国人と交流する機会がなかったため、このような機会を得られたことは留学に来てよかったことのひとつだなと思いました。

 

  • 冬休み

冬休みの間は3週間ほど旅行に行っていた以外は全て北京で過ごし、春節も北京で迎えました。

留学生も中国人学生もほとんど帰省していたため、冬休みの間の学内はとても静かでした。また、学外も春節が近づくにつれ人々が北京を離れていき、街全体がかなり静かでした。

春節期間中は、街中の飲食店がかなりの数閉まっていて(特に学校近くは閉まっているところが多かったです、北京でも中心地近くに行けばやっているお店もありました)、学内の食堂もほとんどやっていない状況だったので、食事のほとんどはデリバリーや備蓄していたカップ麺などに頼っていたのが少々辛かったです。

留学前から「北京は外から働きに来ている人が多い街だから春節期間は街が静かになる」ということは聞いていたのですが、ここまで普段と変わるものなんだ、と驚きました。

冬休みの間は買い物以外で中国語を使って会話する機会は減ってしまったものの、学期中にできた中国人の友人たちとチャットで趣味のことを話したり、旅行中はタクシーの運転手たちと話すこともあったりしたため、留学前に想像していたよりは中国語を使う機会を確保できました。

 

写真①:年夜飯(旧正月の大晦日の夜ご飯)はザリガニの有名なお店に行きました。

 

写真②:留学前から春節初日は映画を観に行きたいと思っていたので、チャンイーモウ監督の『第二十条』を観てきました。

 

前期を通して、困りごとや質問はまずは口に出して聞いてみる、中国語に多少不安があってもしゃべってみる、といった度胸はかなりつきました。自分からしゃべる勇気は出てきたので、今はそれに追いつくような語学力がまだ身についていないことを課題に感じています。後期は授業内容や授業外で知ったことを日々の会話に活かし、より多くの話題について話して、語学力を身につけると同時に、文化の違いなどについてより理解できるよう、邁進していきたいです。