「中国で生活して気づいたこと」豊増日菜(清華大学)

12月から新型コロナ感染症に対する政策が怒涛の勢いで変化し、大学では多くの学生が既に感染し、そして回復しました。

12月初め一度デリバリーが不可になりました。最終日、皆買い溜めています。

北京にいるクラスメイトの4分の3が出席できないような状況も発生しましたが、私は12月27日現在まだ症状が出ていません。クラスメイトの他の未感染者は自国で感染歴のある人たちなので、私は言語交換の相手に”天选之子”の称号をいただきました。これは天に選ばれた子という意味です(笑)。

デリバリー禁止になった5日間配られた無料弁当。食堂に行くと自分で選べます。

二人部屋の宿舎は隔離対象者が使うトイレ・シャワーは分けられても、陽性者が各自の自室で隔離される状況です。半ばからキャンパス外への外出が自由になりました。

はじめは階で感染者がいるとなると、他に陽性者がいないか確認が終わるまで隔離されていました。

今回の渡航は2020年1月ぶりで、約2年9ヶ月ぶりの中国。以前、中国に旅行する時一番悩みの種だったのはトイレです。北京の胡同の風景が私は好きなのでよく遊びに行くのですが、胡同の中にあるお店には基本トイレがありません。必然的に公衆トイレに行くことになります。公衆トイレは常に掃除されているのかとても清潔です。また観光地のトイレには紙が完備されることが多く、私が中国に行けなかった間に大きい変化があったんだなあと感動しました。

胡同の生活感を覗くのが好きです。

1週間以上中国に滞在するのは初めてですが、渡航前考えていた以上に中国で生活する苦悩はほぼありません。生活用品の日本のメーカーは多くが中国進出済みですし、日本の食べ物は探せば基本的にスーパーで買えます。紙石鹸や目を温めるアイマスクのような、比較的見つけるのが難しそうなアイテムも手に入れることができました。小さいことですが気になることは歯ブラシが日本で売っているものより磨く部分が大きい、シャープペンの芯が折れやすい、という2点です。ただこの辺りも探せばネットショッピングで解決できると思います。

何でもネットショッピングで解決できる、という風に考えてしまうほどに私はすっかり現地の買い物スタイルに慣れてしまいました。送料がかからないことが多く、宿舎の近くまで物を届けてくれて本当に便利です。特に服に関しては実際の店舗がないブランドが多いため(そして…こういうブランドに魅力を感じます)、この3ヶ月間一度も試着をしていません。カスタマーセンターに問うと自分の適したサイズを教えてくれますし、自分の身体のサイズを登録しAIにサイズを判断してもらうこともできます。

しかしやはり、通販サイトがおすすめするものは、自分が好きで見ているものを元にしており偏りがあります。例えばスカートが欲しい時に、お気に入りの店に行って好みでなくても一旦すべてのスカートを試着するとか、さまざまな服屋を比較するとか、そういった過程によって自分に似合うものを私は見つけていったのですが、そういう経験は現在の北京においてなかなか難しいのではないかと感じました。

自分の好きなものが自然と見つけられると考えると便利ですし、簡単に良い悪いを言えるものではないと考えています。ただ中国における洋服購入のスタイルは自分が知っている物と異なるものがあり面白いですし、この先も注目していきたいです。

ルームメイトがネットショッピングで植物を買っていました。