「中国で流行っていること、自身の関心のあること」刀禰千春(北京電影学院)

留学が始まってからもう3ヶ月が過ぎました。オンラインで留学しているため、中国現地で流行っていることに疎い部分はあるのですが、アルバイトでニュース記事の翻訳をする中で知った11月に話題になったことを紹介したいと思います。大体のニュースは微博(ウェイボー)という中国のSNSで確認することができるので、中国のニュースに興味があればチェックしてみてください!

エンタメの分野では、「陳情令」で大ブレイクし日本でも人気の俳優シャオ・ジャン(肖戦)と若手女優のレン・ミン(任敏)が主演する「玉骨遥」の配信日がなかなか決まらず、テンセントビデオ(騰訊視頻)での視聴予約が15日時点で400万人を突破しました。動画配信プラットフォームがドラマ鑑賞の主流となっている中国ならではの現象だと思い、面白いです。同作はシャオ・ジャンの久しぶりの時代劇ということで、「陳情令」にハマりシャオ・ジャンの漢服姿に見とれていた私としても、配信がとても楽しみです。

シャオ・ジャンの放送待機中時代劇

また、8日に中国広東省で開かれた「中国国際航空宇宙博覧会(珠海航空ショー)」で、中国軍の1999年生まれの女性パイロットの徐楓燦さんが登場し「美しい!」と話題になりました。中国の軍事メディアによると、徐さんは陸軍初の独自養成の女性パイロットで、初の単独飛行を務めた女性パイロットでもあるそうです。また、その成長物語が徐さんの故郷である浙江省の大学入試の作文問題に登場したことでも話題になりました。

 

日本に関する部分では、香港のメディアが「注目すべき日本の秋アニメ」として「SPY×FAMILY」の第2クールや、「チェンソーマン」、「僕のヒーローアカデミア」第6期などが紹介されていました。日本のアニメやそのキャラクターが中国でも大人気なのは日本人として嬉しいですよね。また、日本でも大ヒットした「ONE PIECE FILM RED」の中国での公開日決定が噂され、SNSで大変な話題になっていました。

さらに、日本の新潟のご当地アイスメーカー「株式会社セイヒョー」のCMが中国で拡散され、「笑い死ぬ!」と話題になりました。CMはベタな学園ラブコメの世界で、キャラクターは全員学生服を着た高齢者が演じるというカオスな設定のものです。強引な俺様キャラに「とぅんく」とときめくシーンがあったり、ヒロインを見て「フーン、オモシレーオンナ」とつぶやく外国人風キャラが出てきたりしますが、みんな高齢者なのが面白いです。中国のネットユーザーからは、「花より団塊だね」「不思議だ。なぜか何度も見てしまう…」「最近の若者のアイドル劇よりも面白い!」などのコメントが寄せられました。

セイヒョーのCMがweiboで話題

ところで、最近は「日本の外側から見た日本」を意識する機会が増えました。授業で同級生や先生との交流を深めるため、「Padlet」というグループ限定のInstagramのようなSNSで交流しているのですが、みんな日本の景色を投稿すると「とても行きたい!」と言ってくれます。また、私の成人式の売り袖を着ている写真を見た同級生は「すごく綺麗!」と言ってくれました。留学をしていると、見慣れた日本の景色や伝統の和服、行事などが海外では当たり前ではないだけでなく、「何か美しいもの」として捉えられることが多いのだと気付かされました。「隣の芝は青い」のことわざの通り、私は中国をはじめとした諸外国の文化や大自然にばかり憧れを持ち、「日本はつまらない」と思うことも少なくありませんでした。でも、「外から見た日本」を意識してみると、私の身近にある文化や景色が少し輝いて見える気がします。そんな再発見もある留学生活です。

padletの私の投稿、桜とコスモス