「念願の上海現地入り」山形瑞希(上海交通大学)

ついに9月12日㈫から、中国留学が始まりました。8月末にビザが発給されると発表され、予定より1か月遅れての渡航となりました。この時期に渡航することがこれほど難しいこととは思ってもいませんでした。どちらかというと、困難の連続だったと思います。あることを済ませたら、その次に新たな問題が生まれるような感じで、渡航を決めてから心が休まることは無かったように思います。このイレギュラーと言える今年の中国留学を3段階に分けて詳しく説明していきたいと思います。

留学開始から渡航まで

渡航を決めた当時、私は早く上海に行きたいと思い、何をするべきなのかをすぐに確認しました。「何日隔離しても構わない!」というくらい強い気持ちがあったと思います。中国に行くためにやらなければならないのは以下の通りです。

・X1ビザをとる:大学生になってから、いくつかの国に行きましたが、ノービザで行ける国がほとんどでした。「ビザとはなんぞや?」というところから始まったので、初めてそれを取る私にとってはかなり苦戦を強いられることでした。オンライン予約をし、必要書類を有明のビザセンターに持っていく。このシンプルな流れでも、私は予約の仕方を間違え、2回行くことになりました。このため1週間予定が遅れました。そして、営業日4日後、無事に申請が通り、また有明のビザセンターにビザを取りに行きました。ビザは何かの手違いがあると大変なので、なるべく知識のある人といった方が良いと思います。ビザ申請料金およそ9000円かかりました。

・航空券をとる:航空券は高くても往復10万円と思っていましたが、なんと直行便片道で大体30万円かかると知り、本当に驚きました。どこかを経由して入国しようとも考えましたが、詳しい情報は見つからず、結局中国人の友人に、携程旅行というアプリを紹介してもらい、そこで飛行機を探しました。上海直行便じゃなくても杭州などの近くの都市で隔離をしてから上海に向かおうとも考えましたが、もし隔離の都市で、コロナが発生した場合、異なる都市に入るのにまた、隔離をしなければなりません。それはまた費用がかさむことになります。様々なリスクに備えて、上海の直行便を選びました。片道25万ほどでした。

・PCR検査を2回受けて、陰性証明書をとる:これは渡航前最後の関門と言えるかもしれません。渡航の二日前、渡航の24時間前。それぞれ指定された病院でPCRを受けます。無症状でも陽性になる可能性がありますと検査前に伝えられたこともありました。なので、結果をもらう前はドキドキハラハラで、落ち着いて過ごすことが出来なかったです。二回で、3万3000円ほどかかりました。

渡航から隔離まで

・家から空港まで:渡航当日、健康コードが青色になるのを待ちつつ、空港に向かいました。なかなか色が変わらず、最後まで不安でいっぱいでした。3時間前でも、長蛇の列でした。ほとんどが中国人の方でした。列が長すぎこれは中国行きの列かどうか中国の方に尋ねられたこともありました。私は、ターミナルを間違えてしまい、時間を少し無駄にしてしまいました。チェックイン後、20万円を空港で降ろし、そのまま空港で換金しました。初めての人民元をもち、いよいよ中国に行くんだという実感をしました。中国の口座をもっていなかったので、カードと現金をもっていきました。

・機内:パンダのデザインの機内食が出ました。ちょっと朝ごはんみたいなメニューだと思いました。

 

・到着後:着いてからは1時間近くその場で待たされました。おそらく間隔を開けるためだと思われます。そしてまた長い時間歩き、止まり、を繰り返し、スワブ式のPCR検査を受けました。空港の方は全く英語が通じないので、ほとんどききとれない私は、気が重くなったりもしました。入国審査後、荷物を取り、向かう地区別に振り分けられました。バスに乗せられ、ホテルに行きました。どこのホテルかは分からないと聞いていましたが、本当にその通りでした。部屋自体は綺麗で広く、大変快適に過ごすことができました。

 

隔離から隔離後

・隔離中:一番印象深いのは、ご飯の量が多すぎたことです。あまり口に合うものもなかったので、残すことが多かったです。水が15本ほど用意してありましたが、すぐに飲みきらないように気を付けました。良く出てくる桃と梨のジュースが美味しかったです。オンライン授業が今学期ずっと続くということでしたので、毎日その授業と勉強に時間を充てました。十日間ホテル隔離で10万ほどかかりました。現金で払う時位は少し緊張しましたが、しっかり領収証も受け取りました。その後、更に大学の寮で4日隔離を行いました。そこへ移動するのに、中国の電話番号を持っていて本当によかったと思います。中国人の友達が私の代わりにタクシーを呼んでくれました。

・健康診断:日本で受けたものが期限切れなので、もう一度受けなければならないと聞き、行ってきました。新しい寮に移動する日と重なり、すべての荷物を持って受けにいきました。居留許可にその結果が必要なので、なるべく早く受けなければなりませんでした。しかも国慶節で七日間中国全体が休暇に入ってしまうため、失敗するわけにはいきませんでした。言語的な問題を乗り越え、検査を終えることが出来ました。周りの方の助けのおかげだと思っています。居留許可が取れていないので、銀行口座はまだ作ることが出来ませんでした。とりあえずはこの休日を楽しもうと思います。