北京での生活はシャワーひとつとってもスリッパを履いて浴びないといけない(本当はお風呂を終えたらすぐ足拭きマットで足を拭きたい人間です…)、とか小さいことですが日本とは違い慣れないといけないことが多かったです。しかし持ち前の適応力と、「そんなもんだ!」と受け入れることでなんでも楽しむことが出来ました。
なので今後留学する方々にはまず「適応することを楽しむ」ことをお勧めしたいです。刺激的なことが多い生活は毎日が学びの連続でした。もちろん理不尽で腹が立つ瞬間とか色々ありましたが、人間として環境の変化にストレスを感じるのは正常な反応です。それを受け入れ肯定しつつ、その嫌な瞬間にこだわらないことを心がけていくことが大切だと思いました。
社会人になってから留学を決めましたが、20代半ばを過ぎて自分をもっと好きになる方向に変われるとわかったことで、人と関わっていくことがすごく楽しくなりました。環境という大きなものの中で変われる体験は、なかなか得ることのない貴重なものだと思います。帰国して会ったいろんな人に更に逞しくなったよ・面白い経験してきたねと言われ、それを誇らしく感じます。
人には人の留学スタイルがあると思います。しかし特に日中友好協会を通して奨学金をもらっている方は、好きなことや成し遂げたい目標がある方が多いのではないでしょうか。大それたことですが自分にしか出来ない留学生活を送ろうとしてみることは大切だと思います。
あまり人が訪れていない美術館に地下鉄の駅から40分自転車を漕いで行く、美術館の解説を聞いて理解し頑張って中国語で話をしてみる、ファッションに興味があるので街でスナップを撮らせてもらってその話をする…私は外出することに寄りがちでしたが、別にそこは重要とも思っていません。それでも振り返って何か成し遂げたといえるようなことを積み上げることは大切だと思います。
最後に何事も健康第一です。お腹は強い方ではないので脂っこいものを連続で食べないよう注意して過ごしたり、中国風に毎晩足湯をしたり、時々マッサージに行ったり、時には遠出してでも食べたいものを食べたり、気の置ける友達と長電話したり、そんな風にして心と体の調子整えてこそ毎日を楽しく過ごせると思います。