中国政府奨学金合格の報せを受けて、本当に中国へ留学出来るのかという不安の中で半年が過ぎた。いよいよ来月からは念願の中国留学が始まる。この半年の中で、私が行った準備や、中国留学に対する思いについて述べていきたい。
中国留学へ向けた具体的な準備としてまず挙げるのは、中国語の文法の復習である。私は中国語専攻の大学へ進学したため約三年の中国語学習歴がある。大学での授業を通して中国語の基礎的な文法知識は得ることが出来たが、細かなニュアンスの違いや、成語フレーズはまだまだ使いこなすことが出来ない。そこで私は『誤用から学ぶ中国語』という文法書を学習に用いた。この文法書では日本語母語話者が間違える傾向が多い文法事項について取り上げ、深い所まで掘り下げた解説が成されており、現在の私にとっては非常に良い効果があった。初級レベルから中級レベルへ語学力を底上げしたいという人には是非お勧めしたい。
中国語学習として行ったもうひとつの事は、中国人の友人と毎日電話での会話の時間を作ったことである。大学三年間の授業のうち、その半分は新型コロナウィルスの影響でオンライン授業であったため、思うように自分の会話力を上げることはできなかったように感じる。そこで、友人の紹介で知り合った中国人の女の子と毎日1時間電話で交流し、お互いに言語を教え合う機会を得た。この時間を通して、より実用的な中国語を学べたのは勿論、自身の現在の中国語能力を改めて知ることができた。
今年の六月、中国留学ビザが発行再開するという連絡を受けて、私の中では漠然としていた中国留学の夢が突然実現可能なものへと変わった。この留学を通して、私は三つの目標を持っている。まず一つ目は、留学終了までにHSK6級を取得すること。二つ目は、大学での卒業論文のテーマでもある中国語の接尾辞に関して、新たな視点での疑問を見つけること。三つ目は、1年間で総語百万語を目指して多くの中国の小説を読むことである。日本の大学では学べない「生きた中国語」を学び、中国に対する知識を豊かなものにしたい。