6月末に期末試験が終わり、夏休みが始まりました。正直に申し上げると、オンラインで授業を受けていた前学期の半分以下しかテスト対策ができていなかったため心配していましたが、ある程度満足のいく結果が得られて今はほっとしています。
まずテストが終わってから7月の上旬までは、昆明での最後の生活を満喫しました。毎日のように誰かしら留学生の友人との別れがありとても寂しかったですが、これが最後の別れではないと信じています。6月の中旬に日本人留学生の友人の紹介でアウトドアの活動を企画している中国人叔叔と知り合い、私もウォーキングやサイクリングの他、人生で初めてロッククライミングやテントを張る本格的なキャンプに挑戦しました。
7月の11日から24日にかけての約2週間はついに昆明を離れ、留学生の友人達とともに(途中からは中国人の友人1人も)大理、丽江、泸沽湖、香格里拉を旅行しました。昆明でも少数民族は珍しくありませんが、大理は白族、丽江は纳西族、泸沽湖は摩梭人、香格里拉は藏族といったようにこれらの場所では特定の少数民族が多く存在し、彼らの建築や食文化に触れることができました。特に丽江と香格里拉では偶然機会に恵まれ、纳西族の方と一緒に食事をしたり、藏族の方のお宅にお邪魔したりしました。その中で、纳西族は客人をもてなす際に最上級のものを提供して歓迎の意を表すということや、藏族の家では男女座る場所が分かれているということを学びました。また、纳西族の方が若い頃自身の民族が理由で教師に侮辱された経験があるというお話も印象的でした。今の時期はどの場所も旅行客でごった返していますが、大理、丽江、泸沽湖、香格里拉それぞれの土地ならではの文化と美しい自然が残っており、雲南を離れる前にこれらの場所を訪れることができて良かったです。
香格里拉で友人達に別れを告げ、24日の夜に12時間の夜行バスに乗って一旦昆明に戻りました。元々は高铁に乗って帰る予定だったのですが、色々とトラブルがありやむなくバスに乗って帰りました。深夜にバスが停車した場所は泥棒が多いそうで少し緊張しましたが、無事に昆明に着き安心しました。
その後、26日から2泊3日で成都に行く予定だったのですが、昆明駅で偶然知り合った成都姐姐が成都を案内してくれるということで、2日間一緒に成都の名所を巡ったり、地元の人に人気だという火鍋店で火鍋を食べたりしました。この時期は人が多すぎるということで、本来の目的であったパンダは諦めましたが、素敵な出会いに恵まれて成都に出掛けて良かったと思いました。
また、成都で泊まった青旅では初めて新疆出身の女性に出会いました。割と直接的な物言いをする方で、「あなたと友達になりたいけど、私達の歴史を考えると簡単には友達にはなれない。難しいね。」と言われました。彼女とは(私はほとんど聞き手でしたが)、夜な夜な日中関係について語り合いました。私はこのレポートを書いている今、南京にいます。ここでは否応なく日中の歴史に向き合わなければなりませんが、この貴重な学びの機会を無駄にせず、より良い日中の未来に向けて自分にできることを考えていきたいです。