私の5月は北京を離れて行った旅行の道中で始まりました。労働節(メーデー)の連休を利用し、少数民族の村が多く存在する貴州省と中国を代表する国際都市である上海市を目的地に出かけました。これは私にとって初めての中国旅行であり、また特に内陸部や少数民族が自治する地域などでは外国人が泊まれるホテルが限られているため、貴州ではツアーを利用しました。バス内では少し現地のアクセントの残る普通話を話すガイドさんが詳しく解説してくれ、私たちを貴州の雄大な自然を見られる山や滝へ連れて行ってくれたり、貴州にいる少数民族で一番人口が多い苗族の村へ連れて行ってくれたりしました。私は少数民族の音楽や踊りといった儀式にとても興味があります。今回の旅行で行った村は「西江苗寨」という完全に観光地化された場所だったものの、パフォーマンスとして苗族が土地の神に歌や踊り、食べ物や酒をささげる際の儀式を見ることができ満足でした。上海では有名どころの観光地を回った後、住居や路地裏にある古着屋さんを見に行きました。上海にあるのは西洋風を取り入れた建築や街並みで、北京とは全く違う雰囲気があり、中国っぽさとヨーロッパっぽさが絶妙なバランスで不思議で綺麗な街でした。短期の連休の間に二つの目的地を旅行するのはなかなかのハードスケジュールでしたが、それぞれの土地の景色や人や言葉を見て体験することができ、充実したものになりました。
また、5月半ばには日中友好協会が企画してくださった人民中国雑誌社訪問に参加しました。実は中国に来てから、同じ奨学生で進修生の皆さんにお会いするのはこの時が初めてでした。私は中国に到着したのが今年の3月と遅かったのですが、夏のロックダウン中から中国にいた皆さんは中国のことをとてもよく理解されていて、中国語も流暢で、編集部の方々との交流の際も発言に説得力があり、圧倒されてしまうほどでした。私の学校には日中友好協会からの奨学生は他にいないため、中国の企業の様子を体験させていただくと同時に、留学仲間の皆さんと仲良くなってたくさんの刺激をもらう、このような機会をいただき感謝の気持ちでいっぱいです。あと残り1ヶ月半となりましたが、また気持ちを引き締めて一日一日を大切に過ごしたいと思います。