「冬休みと新学期」岡崎葉生(北京大学)

最近の北京は気温がだいぶ暖かくなり、春の到来を予感させます。先週末に訪れた頤和園では湖の氷はすっかり溶けていて、鴨や黒鳥が水面に浮かぶ様子を見ることができました。

さて、22日から授業が始まりました。前学期は全ての授業がオンラインで行われていましたが、今学期からは必修の授業はオフラインで、選択の授業はオンラインで行われることに決まりました。今までは授業があるため日中は寮の部屋に篭りきりで、キャンパスにいくのは食堂に行くときぐらいでした。そのためキャンパス内の教室で授業を受けるのは新鮮で気が引き締まりました。昼休みに授業終わりの学生たちが濁流のように食堂へ進んでいく様子は前学期と相変わらずですが、ようやく私もこの流れの一員になれたようで嬉しかったです。

とはいえ大学内は本当に人が多いです。食堂に人が多いのは当然ながら、図書館も人が多く席を探すために少しうろつく必要があります。冬休み中は学生たちのほとんどが帰郷していて、校内は人がぽつぽついる程度だったので休み明けの突然の人口増加には、新学期が始まって1週間経った今でもまだ驚いています。それほどに冬休み中の人の少ない学校というのは私にとって快適だったということかもしれません。

冬休み中の何も予定がない日、私は遅起きして、図書館に行って読みたい本を読み、飽きたら図書館内をうろついて読まない本の表紙を眺め、お腹が空いたらご飯を食べに行き、学校にいるのにも飽きたら胡同や博物館に出かけることもありました。またある日はお菓子などを食べながら友達とおしゃべりしていたらいつの間にか夕方の四時でした。冬休みの旅行中に歩き回ったせいで、一日中室内に籠っていることに気持ち悪く感じて、夜中に校内の湖の周りをひたすら徘徊するというのも初めての経験でした。

こうした日々はいわゆる派手でキラキラしていて将来のためになる“留学生活”とは異なるかもしれません。私もこうした日々をS N Sなどで発信しようとは思いません。留学生活を紹介する体験談やS N Sなどはどれも外的な意欲に満ちた内容で魅力的です。私自身留学に来る前はそれらを見て留学先での生活を想像していました。そしてやはりいろんな人との交流は留学しているという実感を得られて楽しいです。しかし窓辺に飾っている银柳がどんどん成長していることや、コンビニの梨ジュースが美味しいこと、間違えて1.5Lの水を大量に注文してしまったことのような小さな出来事にも留学生活の楽しさを感じていたということはずっと覚えておきたいです。

旅行から帰ると、葉が生えていた。今はもっと成長している。

元宵节に食堂で汤圆を食べる。一碗三块钱。

大学でオペラを見る。話の内容が好きになれず怒りながら帰った。

対面授業が始まった。最初の授業で教室の場所を間違えた。