大学のクラスや宿舎には留学生しかおらず、入国が遅れたことでサークル活動に参加できなかった私が大学の学生と交流することは、正直なかなか難しいです。学内で困っていると現地の学生が助けてくれますが、せいぜいお礼を言うくらいでなかなか深く交流することはありませんでした。
ただ、大学で第二外国語の日本語を教えている先生とご縁があり、将来的には日本に留学を希望する学生2人と言語交換することになりました。N1を所持している建築学科の学生と、日本語学習を開始したての陶磁器科の学生です。
週に一度は食事をし、お互い会話の練習がてらいろんな話をしています。生活の上で感じた不思議なことを質問する機会にもなり、考えながらいろいろ教えてくれて刺激になります。例えば教科書で使う表現は北京以外では耳にすることがないとか、中国では誕生日の人は良い運を持っているので本人がケーキを切り分けて配るとか。
一緒に食事をすると、私があっさりした味のものばかり選ぶので「味がありませんよ!」と率直な言葉でアドバイスしてくれるのが面白いです。おすすめの日本食店に連れて行ってくれて、私も日本でにいる時は想いの高まりから中華料理店を回っていたことを思い出しました。
言語交換相手が友人を連れてきてくれて交流することも多いのですが、ドラマの《机动搜查队404(MIU404)》《逃避虽可耻但有用(逃げるは恥だが役に立つ)》は観ている人が多くて話が弾みます。ちなみに韓国からの留学生もこのドラマが大好きです。陶磁器科の彼女は《机动搜查队404(MIU404)》を未見ということで一緒に観ましたが、コロナ禍の施策が一番厳しい時期だったこともあり、かなり息抜きになりました。お酒好きの彼女が梅酒を用意してくれたので、日本式にいろんなアレンジ(ポカリで割るカクテルが好きです)を教えると、すごく喜んでくれて他のルームメイトにも振る舞っていました。
建築学科の彼女は上海出身で、コロナの流行と共に帰省してしまいましたが、先日旅行で上海を訪れた際は1日一緒に遊びました。老舗のカフェに行った際、上海の方言を教えてくれたり、家族の思い出を教えてくれたりして本当に良い経験になりました。
他にも自分の大学に留学に来ていた人に連絡をとって美術館に行ったり、ライブハウスで隣になった人の写真を撮ってあげたことで交流の機会があったりと、意外といろんな形があるなと気づく日々です。今後も自分なりの形でさまざまな繋がりを作っていきたいと考えています。