「中国留学を終えて〜これからの私〜」刀禰千春(北京電影学院)

長いようで体感的には本当に一瞬だった5カ月の現地留学を終え、7月31日に私は日本へ帰ってきました。

振り返ってみると順風満帆とは言えない1年間の留学でした。しかし、コロナの影響を受けた際、大学の卒業を引き伸ばしてでもと留学を延期し、この年度に留学することにした判断は間違っていなかったと思います。紆余曲折を経て去年9月に当初の志望校とは違う北京電影学院でのオンライン留学が始まり、前期は不安を抱えながら中国語に向きあう半年を過ごしました。今年3月からは念願の現地留学ができ、奨学金をもらいながらの恵まれた環境下で贅沢にも色々な経験をすることができました。

 

私の中国留学を一言でまとめると、「人に恵まれた1年」でした。コロナの影響を受け留学が中止になりそうになった時は、日中友好協会の方が手を尽くしてくださったおかげで無事留学を開始することができました。中国渡航後は少人数のフレンドリーで学習意欲旺盛なクラスメイトと共に授業を受け、授業外でも長い時間を一緒に過ごしました。その際、お互いに中国語を使って会話していたおかげで、スピーキングの進歩はとても早かったです。また、ひょんな縁から学内のたくさんの中国人学生と交流ができました。学校の外でも、行きつけの食堂の店長さんから京劇をはじめとした中国の文化について教えてもらったり、旅行先でいろんな地方の人と交流したりすることができました。私がこの1年、満足のいく留学生活を送ることができたのは人との出会い、そして周りの人が助けてくれたおかげです。

 

私の今学期の語学方面での目標は「台本なしで、ひとつのテーマについてその場で意見を言えるようになること」でした。私の実感としては、授業中に出される議題について自分の考えをほぼ自由に言えるようになったので、これは達成できたと言えるのではないかと思います。今学期の授業では、「子どもを育てるのに都市が良いか、農村が良いか」という議題でディベートをする時間がありました。ディベートをするのは難しいだろうと内心ビクビクしていたのですが、いざその時になるとスルスルと口から中国語が出てきて、自分で感動してしまいました。このスピーキングの上達は、先ほど述べた人とのコミュニケーションの中で培われたものです。私は今回の留学までに、すでに3年間中国語の学習経験があり、H S K 6級も持っていました。しかし、この1年間の恵まれた環境下での上達スピードは驚くほどのもので、自分の専門分野の中国語を読めるけれど喋れなかった、苦しい3年間がやっと報われた気分です。ネット上ではよく、「語学留学は就活で使えない」「語学留学は時間の無駄」という主張を見かけます。器用な人や自己管理が上手な人、日本にいても自分で環境が作れる人はわざわざ多くの時間をかけて語学留学に行かなくてもいいのかもしれません。でも、少なくとも私にとって今回の語学留学は、自信を与えてくれ、将来に明るいイメージを抱けるようにしてくれた貴重な経験でした。また、私は将来のためというよりは、当時の私がその時中国留学に行きたかったから計画を立て奨学金に申し込みました。私は私の22歳を、中国での語学留学に使ったことに大変満足しています。これから留学に行くチャンスがある皆さんにも、たくさんの素敵な出会いと、たくさんの良い経験があることと思います。その時を楽しんでください!結果は後からついてくることと思います。

 

私は8月の末から日本語と中国語の通訳および中国語を話すお客様をサポートするスタッフとして、世界一周クルーズ船に乗船します。およそ3カ月間船上での生活になるので不安もあります。しかし、留学を経て身につけた語学力とコミュニケーション能力を発揮できる場があることが嬉しいですし、実力を試す時がきたとワクワクしています。後少し、しっかりと準備をして頑張ってきます!

卒業式で集合写真

先生のお宅にお邪魔しました

内モンゴルに1人で卒業旅行に行きました、二重の虹が見れました!

3ヶ月の琵琶のお稽古も修了、検定試験の結果待ち中です。

7月の誕生日を海底楼でクラスメイトがお祝いしてくれました。

内モンゴルの民宿のお姉さんと仲良くなって、私服の蒙古袍と、本当は貸出用の結婚式のモンゴル族の衣装をこっそり着せてくれました!どちらの衣装の時も髪の毛につけているクリップはお姉さんの手作りでプレゼントしてくれたもの。住所を交換したので、日本からも何かお礼を送りたいと思っています。