「留学中に取り組んだ日中友好活動」 馬場咲良(北京語言大学)

去年の9月に北京語言大学の授業を受け始めてから、あっという間に10ヶ月もの時間が過ぎようとしています。この一年間は就職活動と北京語言大学の授業に加え、国内の大学の授業、卒業論文やアルバイトと怒涛の一年間でした。そんな中でも、周りの子たちも忙しいのはきっと同じだし、何より全部自分が望んで自分で決めてやっているんだ、という気持ちを忘れないように取り組んできました。

オンラインでの留学中は、何か大きな日中友好活動ができたわけではないけれど、自分が取り組んでいる一つ一つのことに丁寧に向き合ってこれたと思います。自分の中で一番大きな日中友好活動は、卒業論文執筆の過程で多くの中国人の方の助けを借り、その代わりに彼らの日本語学習における課題を解決する助けをしたり、作文の添削をしたり、単純に仲良くなっていろんな話をしたりしたことです。いろんな中国人の方とコミュニケーションを取る中で、自分が教えられる日本語や日本文化を伝えられたのは大きいと感じています。また、母国語が違う方と交流する中で大事なのは、語学力よりも、自分の意見があるか、自分の興味の幅を持っているかということだと気が付きました。もちろん語彙が増えて表現力が身につくとそれだけ伝えられる内容も豊富になるけれど、自分自身に伝えたい中身がなければ、そもそも何も会話が弾まないなぁと。

こんなことを身にしみて感じてから、語学力の向上だけに注力するのではなく、相手が関心を持っていることに自分も興味を持って見たり、自分が取り組んでいることを人に語れるように頑張ってみたり、そんな風に少しずつ普段の行動を意識的に変えるようになりました。

私は来年から社会人になります。仕事は中国語を使わない仕事を選びましたが、中国語習得で身につけた様々な力や経験はこれからも大事にしていきたいです。直近中国語を活かすことはできないけれど、中国の音楽や映画は変わらず好きだし、勉強も続けるつもりです。そして将来いつか中国語を使って何か些細なことでも日中友好に関わる活動をしていきたいと考えています。