私は中央戏剧学院という演劇系の大学の語学科に留学しています。もともとは大学在学中に中国の伝統演劇について卒業論文を書いていたため、中国の演劇界で活躍する中央戏剧学院の学生の舞台公演などを観たり語学科の選択授業で演劇系の授業を履修したりしてみたいという思いから志望しました。残念ながらオンラインでは選択授業も開講されず、直接的には中国の演劇に触れる機会はありませんでしたが、北京オリンピックの開閉幕式に中央戏剧学院の学生が出演しているのを見てさすが演劇の名門校だなと思いました。
この大学の語学科に通う留学生は将来中国の演劇界で活動しようと考えている人も多いため、発音矯正に力を入れています。週に一回の発音授業では正確な語音が解説された教科書に基づきながら俳優を志す学生も実際に行っている発声練習や早口言葉などを学んでいます。正しい発音を学ぶだけでなく、漢詩を感情をこめて詠む練習などは演劇系大学ならではの授業だなと思いました。
今回は実際にキャンパスに足を運ぶことはできませんでしたが、中央戏剧学院は胡同の一角にあり、故宮や天安門に歩いて行ける距離に立地していることも魅力のひとつだと思います。当初はキャンパスを拠点に毎日天安門周辺を散歩しようと考えていました。中国への旅行が再開された日にはいつか中央戏剧学院を見に行きたいと思っています。