「前期を振り返って」木下美杜(北京语言大学)

新型コロナウイルスはいつになっても収まる気配はなく、私たちの留学もオンラインで行うことになりました。私はこの留学に参加する前に大学の留学制度を利用して北京語言大学にオンライン留学していたため、オンライン留学こそ慣れていたものの、現地に行けないということがとても残念でした。

せっかく留学ができたからと選択科目を最大単位まで取ったのですが、必修科目が週に3日、それに加えて選択科目が4教科となってしまい、正直とても大変でした。特に課題は、私が高級の授業を受けていることもあって、作文やスピーチの作成が多く、「なんでこんなに授業を取ってんだろう」と後悔することもしばしばありました。しかし、こうやって前期が終わってみると中国語漬けの毎日から日本語しかない日常に戻ってしまうため、なんだか物足りないような感じがします。

そんな試行錯誤の半期でしたが、途中で投げ出すことなく学習できたのは先生方のサポートや一緒に授業を受けるクラスメイトのおかげだったと思います。

この半期で私が一番心に残っていることがあります。それは、短い期間で大きな成長をしなくてもいい、学期の最初と最後を比べて少し成長できたと思えればそれで十分だ、ということです。これは口語の先生が毎時間言っていたことです。今まで私は「何か成果を出さなきゃいけない」と思って無理してしまったり、その反動で何もしなくなってしまったりの繰り返しでした。先生が毎回このことを言ってくださったおかげでモチベーションの波が小さくなり、継続して学習できるようになってきました。まだ、勉強がはかどる日とまったくやる気が起きない日の波はありますが、後期もこの言葉を思い出してコツコツ勉強をできるようにしたいと思います。

どうしても勉強に行き詰ったときに頼っていたのは日本人のクラスメイトでした。中国語を勉強していて、留学もしているのになぜ日本人と日本語で話すのか、という葛藤が学期の最初のほうではあったのですが、一度話してみるとそれまでの悩みを相談できて、お互いに息抜きになりました。もちろん海外のクラスメイトとも話す機会はあるし、WeChatも交換しているのですが、お互い中国語を学習しているため、どうしてもわからない単語が出てきたり、細かいニュアンスまで伝わらなかったり、母国語から翻訳するための時間が必要で会話のキャッチボールがうまくいかないことがあります。毎日日本人としか話さないというのは留学の意味がないなと思いますが、たまに話すのは必要なのではないかと感じました。

28日から新学期が始まります。前期で学んだこと、感じたことを活かし、悔いが残ったことやできなかったことは改善しながら、たくさんの収穫のある後期にしていきたいと思います。そのためには毎日の継続が必要だということはこの前期で痛感したので、計画的に、無理をしない程度に取り組んでいきたいと思います。まだまだコロナウイルスの脅威は衰えることなくいつ自分が感染してもおかしくないような状況が続きますが、体調が万全でないと勉強にも身が入らないので、感染予防対策をしっかりして、健康第一で勉強に励みたいです。