各地の日中交流ニュース

2020年10月1日号 /

原田新会長、県副知事を表敬訪問

・岡山県日中友好協会

写真左から小田春人県日中副会長、原田健明会長、菊池善信岡山県副知事、稲田健三理事、伊藤敦哉県民生活部長

先月の定期大会で選出された原田健明会長が、8月11日に岡山県庁に菊池善信副知事を表敬訪問した。岡山県日中からは県議の小田春人副会長と稲田健三理事、横見幸憲事務局長が同行し、岡山県からは伊藤敦哉県民生活部長と小寺恵子国際課長が同席した。

岡山県庁へは2年ごとの役員改選後に定期的な表敬訪問を行っており、今回は国際交流担当の菊池副知事との懇談となった。原田会長より就任のあいさつと、岡山市で開催された2018年の第16回日中友好交流会議への協力のお礼を述べた。

菊池副知事は、日本と中国では政府間で問題が生じた際でも、民間による交流が障壁を取り除いてきたことを話し、岡山県日中のこの間の友好活動にも感謝の意を示した。

岡山県日中から菊池副知事に機関紙「日本と中国」を贈呈し、稲田理事は特集している「内山完造と日中友好運動」を取り上げて、内山完造先生の出身地であり日中友好協会発足の地である岡山は、日中友好の重要な地であることを説明した。

内山完造先生の出身地の井原市芳井町に在住する小田副会長は、長い時間をかけて固い絆によって結ばれた民間の友好交流の重要性と、その先駆者である内山完造先生の顕彰を通じて、広く県民に日中友好を発信していきたいと述べた。

第36回平和祈願祭を開催

・京都府日中友好協会

9月13日、京都府北部与謝野町において、府協会が建立した「日中悠久平和友好の碑」前で殉難中国人慰霊と日中不再戦・友好を誓う第36回平和祈願祭が開催された。

敗戦の翌年から、毎年開催している慰霊祭。1944年10月、大江山ニッケル鉱山に強制連行された200人の中国人が敗戦までの10カ月間に、12名が帰らぬ人となった。

殉難中国人の慰霊祭として毎年開催し、今年通算75回目を迎えた

翌年8月10日、鉱山のあった集落寺院において12名の慰霊祭が営まれ、3年後に慰霊碑が建立された。京都府日中友好協会が慰霊祭を継承。過疎化・高齢化のため集落による慰霊祭継続が困難となり、84年に京都府協会が「平和祈願祭」として事業を引き継いだ。

戦後75年の節目の今年、コロナ禍でもあり、府協会からは少数の代表が参加する方向であった。しかし、通算で75回目の節目となる慰霊祭に会員が参集したいとの思いから、感染防止策を講じて祈願祭と会員交流会を開催した。

祈願祭式典は屋外行事であるが、マスク着用、検温、アルコール消毒を実施し、一般参列者は距離を取って整列して登壇、献花した。

会員交流会は景勝・天橋立のホテルで開催。臨席と1メートル以上の間隔を空け、発言席にアクリル板を設置した。「大江山鉱山と殉難中国人」についての学習、参加地区協会の報告など有意義な会だったが、和気あいあいの交流が制限されることは寂しく、コロナの一日も早い終息を祈る。