各地の日中交流ニュース

2024年10月1日号 /

10周年を迎えた日中友好サマーキャンプ

鹿児島県日中友好協会
鹿児島市日中友好協会

鹿児島大学中国留学生学友会と鹿児島県・市日中友好協会が主催する「鹿児島大学中国留学生日中友好サマーキャンプ2024」を8月17日(土)から18日(日)の二日間、大隅青少年自然の家(鹿屋市)と新城海の家(垂水市)で開催した。

本イベントは、コロナ禍の期間を除き、毎年夏に開催してきた。留学生たちに日本の夏山(キャンプや山登り)と海(カヌー遊び)での思い出を作ってあげたい……。そんな思いから、鹿児島県や市の協会が企画して始まり、今年で10年目を迎えた。海での活動は、ここ5年ほど波運(?)が悪く中止となっていたが、今年は無事に実施できた。

今年は、山中に簡易テント(3人用)を張って宿泊することになった。留学生学友会の朱会長にその旨を聞いた時、私はキャンセルしたいと思ったが、記録を残す人がいないため、我慢することに。ところが、実際に宿泊すると、清潔で、寝袋も床のパネルも快適で、「案ずるより産むが……」という言葉通りであった。

後日、動画を編集しながら改めて思ったことは、イベントのメインの骨組みは留学生の朱会長と陳副会長に任せたものの、細かいイベント内容(例えば、スイカ割りの棒の準備、飲み物の購入、花火の購入など)については、総責任者である松木さん(鹿児島市日中友好協会企画部の松木順治部長)が非常に尽力していたということだ。当日はそれほど感じなかったが、何度も動画を見返すうちに、その貢献の大きさがよくわかった。

チョット残念だったのは、都合により鹿児島東高校の女子生徒5人が参加できなくなったこと。彼女たちが参加していれば、日中友好の輪がもっと広がり、良い思い出になったのでは、と思った。それでも、留学生たち(今回は短期の研修生が中心)にとって、この日はきっと、鹿児島での貴重な思い出になっただろう。

願わくば、中国に帰る留学生や研修生たちが、本国に戻ってからも、私が作成したYouTube動画を見られるようになればいいのに、と思う。(広報部注:中国ではYouTubeへのアクセスが規制されています)

(鹿児島市日中友好協会理事長 大石慶二)

集合写真
カヌー体験

仙台七夕ゆかた着付け体験会

宮城県日中友好協会女性委員会

コロナ禍も一段落し、従来の賑わいを取り戻した「仙台七夕」初日の8月6日、県女性委員会では第32回「ゆかた着付け体験会」を七夕祭り会場傍の東京エレクトロンホール会議棟4階で行いました。今年は過去最高の男女52人の参加となり、東北大学、東北学院大学、仙台大学等の中国からの留学生の他、タイやウクライナからの学生、また華僑華人も多数参加しました。

初めてゆかたに袖を通す学生達は、ゆかたと帯、髪飾り等でコーディネイトしてもらい、母親のような会員・スタッフと楽しいコミュニケーションが生まれました。

セレモニーでは新沼光昭県青年委員会委員長が〝魯迅仙台留学120周年〟に触れ、深い思い出にしていただきたい、とあいさつ。また女性委員会から〝仙台七夕の由来〟を学びました。記念撮影の後、全員で〝七夕踊り〟に挑戦、大きな輪になって踊りました。そして三々五々、七夕の飾られた商店街アーケードに出発し、見事な七夕飾りを見学しました。皆さんからは「本当に楽しかった」「最高にうれしい」との喜びの声をたくさんいただきました。

また全員に「私の願い事」を短冊に書いてもらい、笹竹に飾りましたので、少し紹介します。「祈 戦争のない世界」「身体健康 心想事成」「炭素ゼロ排出」「東大交流 論文発表」等、心に残る夏の思い出となりました。

(委員長 水戸憲子)

記念撮影
全員で七夕踊りに挑戦!

平和教育夏季研修

兵庫県北兵庫日中友好協会

北兵庫日中友好協会(1976年結成 岡坂康正会長、会員12名)は、7月22日~23日に恒例の研修旅行を実施しました。

22日は、京都市北区にある立命館大学国際平和ミュージアムを訪問。大学の敷地内にある資料館が昨年リニューアルされました。日中戦争を含むこれまでの戦争の歴史を振り返り、現在起きている紛争についても把握することができます。子供から大人まで一人一人が平和についての課題を考えることができる、参加体験型の資料館になっていました。

亀岡市内に宿泊し、23日は猛暑の中、丹波篠山市(兵庫県)に移動し、丹波マンガン、硅石けいせき鉱山跡に関するフィールドワークを行いました。丹波篠山市人権同和教育研究協議会の松原様に現地を案内していただき、明治から昭和30年代まで採掘されていた歴史を知ることができました。鉱山の背景には太平洋戦争があり、最盛期には多くの朝鮮からの人々も労働力として関わっていたということです。

私たちはこれまでの歴史から学び、これからどうあるべきかを考え、日本と中国がこれからもよりよい関係性を保てるよう、粘り強く友好活動を継続していきます。

(事務局長 山本和正)

フィールドワーク

日中料理対決!熱戦の行く末は!?

東京都日中友好協会青年委員会

7月27日(土)、日中料理対決を開催しました! 参加者を「日本チーム」と「中国チーム」に分け、それぞれの国の料理をチームで協力しながらつくりました。

日本チームは、肉じゃがやお雑煮、おにぎりなど、家庭料理をイメージできるものをつくりました! 日本人チームには鹿児島出身のメンバーがおり、お雑煮は海老を使用して鹿児島風に仕上げました。海老からとった出汁は、他の日本人メンバーたちにとっても新鮮な味でした。

中国チームでは、麻婆豆腐や口水鶏(よだれ鶏)などの人気メニューに加えて、緑豆沙というデザートスープもあり、辛さも甘さも楽しめるラインナップでした。中華鍋を使って料理したり、本格的な中華料理の調味料を持参していたりと、中々手の込んだ仕上がりでした。

参加者の投票と審査員による審査の末、

  • チーム賞:中国チーム
  • 料理賞:海老のお雑煮
  • MVP:各チーム一人ずつ!

という結果になりました。

勝利チームと、MVPのお二人には、豪華景品が贈られました。

両チームは試行錯誤しながら調理をし、お互いの国の馴染みの料理を味わいました。日本で浸透している中華料理は日本人向けであることが多いため、本場の味を知ることができました。また、日本の家庭料理も地域や家庭によって少しずつ異なるため、新たな発見ができた交流となりました。

(田中咲彩)

調理後の記念撮影
中華鍋を巧みに操る中国チーム

チャイナフェス札幌に2万8千人
北海道日中60周年を祝福

北海道日中友好協会

北海道日中友好協会創立60周年を祝福するチャイナフェスティバル2024札幌(中華人民共和国駐札幌総領事館など主催)が8月31日、9月1日の両日、札幌市中央区の北3条広場(アカプラ)で開催され、昨年を上回る2万8000人が楽しみました。

1964年6月に発足した北海道日中友好協会。炎天下の60周年記念ステージではまず北海道中国武術倶楽部の青少年たちが「龍踊り&中国武術演舞」を披露し、続いて今年第5代会長に就任した城木信隆会長が登場。「言うまでもなく日本と中国の関係は深い。中国から日本に伝わったものとして、味噌、醤油などの調味料や豆腐類、箸、陶磁器などの日用品から、文化まで数多くある。私はイトーヨーカ堂の中国駐在として、成都と北京で14年間勤務し、10店舗およそ3000人の中国人スタッフを束ねる総代表も務めました。今こそ原点に立ち返って友好を深めたい」と熱く語り掛けると、大勢の市民から喝さいを浴びました。

寺山ユリヤさんが中国楽曲を歌唱した後、中澤玉恵さんと呉静文さんが二胡と琵琶を協演、最後に天姿ダンスアカデミーが美しい中国古典舞踊を演じると、雰囲気は最高潮に達しました。

同フェスは今年3回目で、開幕式では王根華駐札幌総領事はじめ城木会長、北海道の浦本元人副知事、札幌市の町田隆敏副市長らがあいさつしました。

(副理事長 久保秀一)

ステージで道民にあいさつする城木信隆会長ら北海道日中友好協会の面々

第55回日中友好キャンプを5年ぶりに木崎湖キャンプ場で開催

長野県日中友好協会女性委員会/青年委員会

長野県日中友好協会青年委員会と女性委員会は7月27・28日、大町市の木崎湖キャンプ場にて第55回日中友好キャンプを開催しました。中国大使館、国際交流員、語学研修生、留学生、友好協会会員メンバーなど45名が参加し、楽しい2日間を過ごしました。木崎湖キャンプ場は北アルプスの麓、木崎湖畔に位置しており、大自然に囲まれたキャンプ場です。

開会式で松本華恵委員長が、「55回目を迎えた友好キャンプを参加者が協力して楽しく盛り上げましょう」とあいさつしました。県日中友好協会の西堀正司会長、中国大使館の馬国良一等書記官、夏丹長野孔子学堂代表からもあいさつをいただきました。

赤、青、黄、緑の4つの班に分かれて活動が始まりました。スプーンによる玉運びリレー、ジェスチャー伝言ゲームなどの班対抗試合を、声援と笑いの中で頑張りました。景品にはホタテ、エビなどバーべキュー特別追加食材がかかっているので、皆真剣な表情で取り組みました。

心配していた雨も降らず、いよいよ、夕食準備にかかります。炭火おこしに苦労しながらも、焼肉バーベキューの準備が整ったところで、地元の北アルプス日中友好協会の福島信行会長の歓迎あいさつ、王昌勝県華僑総会会長の音頭で乾杯! ボリュームたっぷりの牛・豚・鳥・野菜のバーべキュー、そして焼きそばと続きました。みんなで飲み語らいながらの味は格別でした。キャンプ場の規制でキャンプファイヤーは出来ませんでしたが、特設のカラオケを楽しみ、日本語中国語を交えた交流会がにぎやかに続きました。

翌朝は6時起床。「八段錦」や太極拳に汗を流したあと、班ごとにカレー作りに励みました。各班それぞれの自慢のカレーをおいしく食べ、後片付けの後、今年の特別イベントとしてみんなで水餃子作り教室です。中国東北地区出身の方の実演指導よろしく、小麦粉に水を加えながらしっかりとコネて皮作りの準備が整います。しばらくねかせておく間に、具のキャベツ、ネギ、しょうがをみじん切りにし、ひき肉に混ぜ合わせ、具が完成です。皮作りは熟練を要するので、お任せし、具を包む作業に励みます。包むのにも結構コツがいります。各班100個以上全体で500個以上の生餃子が準備され、最後は沸騰したお湯でゆで上げます。大きな鍋に生餃子を入れて、ゆっくりかき回しながら再び沸騰して餃子が浮き上がってくるのを待ちます。大きめの餃子なので、さし水を2回やって、しっかりゆであがりとなります。醤油、ラー油、酢、好みですりおろしにんにくでたれを作ってつけて食べます。「ハオチー」「おいしいー」。箸が止まりません。ゆであがった水餃子は次々とおなかに収まっていきます。10個、15個でおなかいっぱいとなりました。

食事の後片付け、バンガローの整頓、場内清掃、みんなで協力して取り組み、閉会式となりました。閉会式で、松原京子女性委員会事務局長が「皆さんの協力で楽しい2日間となりました。今回のキャンプで育まれた友情を大切に、今後の活動に活かして行きましょう」とあいさつしました。大使館、石家庄市の語学研修生、信大農学部研究生の皆さんも「本当に楽しいキャンプでした」と感想を述べていました。

(副会長 布施正幸)

参加者の集合写真

5年ぶり中国留学生迎え第30次ホームステイ

長野県日中友好協会

県日中友好協会は(公財)日中友好会館・後楽寮が派遣する中国留学生22人を7月23日から25日まで飯山・中野・長野・飯綱・小諸・佐久・北アルプス・諏訪など8地区協会で受け入れました。2泊3日のホームステイは5年ぶりで、今年で30回目になります。

23日、佐久平、長野、上諏訪の各駅で留学生が降り立ち、関係地区の皆さんの出迎えをうけました。長野では、長野オリンピック・エンブレムの前で対面歓迎式を行い、受入れホスト家庭の皆さんとお互いに紹介しあい全員で記念撮影した後、各地に出発して行きました。

留学生の皆さんは、地区協会主催の歓迎交流会や市表敬懇談・施設参観、地域の名所などの参観、ホスト家庭での語らいなど有意義な3日間を過ごし、楽しい思い出をいっぱいにして再び関係駅に集合しました。受入れホスト家庭の皆さんと名残を惜しんでお別れし列車に乗り込みました。
 
さっそく、後楽寮の担当者から、参加した留学生の皆さんの感想が寄せられました。

―― 今回、長野県各地での参観や見学を通じて長野に関する理解を深めるとともに、 ホストファミリーとの交流で親睦を深めることができました。今回の参加者は全員初めてのホームステイでした。寮生たちからは 「ホストファミリーの皆さまがとても優しいことに感動しました。会った瞬間から笑顔で迎え入れてくれました」 「言葉が通じなくても、心と心が通じ合えば、言葉以上にわかってもらえるものだと実感しました。短い間でしたが、私にとって海外旅行以上のすばらしい体験を与えていただきました」 「一緒に作った料理の方が、自分でつくるのより断然美味しかった! みんな優しい人たちでした。来年もいきたい」「長野県の美しい風景を堪能し、地元の味に感動した。その地の文化を全身で感じることができた。 友達に長野を紹介したい」など、思い思いの感想が聞かれました。――

(事務局長 中沢保範)

参加者の集合写真