各地の日中交流ニュース

2024年9月1日号 /

中国大使館訪問
餃子づくりで「日中友好」

千葉県日中友好協会

6月18日(火)午後2時より、東京都港区元麻布にある中国大使館を訪問しました。呉江浩大使は公務があり、張漪波公使参事官に出迎えていただきました。

石橋清孝会長は、大使館の皆様に歓迎していただいたことに対してお礼を述べ、「日本と中国は近隣国であり、メディアを通さずに中国を直接感じ、理解し合える関係を築くことが重要」と語り、「政府間では課題もあるが、民間交流を深め、官民一体となって平和な日中関係の実現を目指したい」と意欲を述べました。

大使館では、董丹丹書記官のはからいで、まず「餃子づくり」を体験しました。一晩寝かせて熟成させた生地を、一口サイズに延ばし、具を包んで餃子にしました。できたて、モチモチのおいしい水餃子を味わいました。

続いて、「中国語カラオケ」でも友好を図ろうと、曲名を検索。「花~すべての人の心に花を」(作詞・作曲:嘉納昌吉)をベースにした中国語カバーバージョン「花心(Hua Xin)」を、鄭宇さんの指導の下、みんなで歌いました。

外は雨だったので、館内で記念撮影をしました。すると、呉大使が忙しい公務の合間を縫ってかけつけてくださったので、みんなたいへん喜びました。

千葉県日中友好協会では、中国大使館訪問を年間活動事業の一つに位置づけて実施しています。今回の訪問も、日中両国の友好と理解を深める貴重な機会となりました。これからも、民間レベルでの交流を大切に活動していきたいと思います。ありがとうございました。

(理事長兼事務局長 小野﨑一男)

記念撮影。呉江浩大使(前列中央右)がかけつけてくださいました
餃子づくり

長沙市の児童
41年振りに鹿児島市の小学校を訪問

鹿児島県日中友好協会

鹿児島県鹿児島市と友好都市提携を結んでいる中国・湖南省長沙市の小学生が6月18日、下鶴隆央市長を表敬訪問し、交流を深めました。

鹿児島市を訪れたのは、湖南省長沙市の砂子塘小学校の児童32人と学校関係者です。一行は18日に鹿児島市役所を訪れ、下鶴市長と面会しました。この中で、下鶴市長は中国語で自己紹介をしたうえで、「鹿児島市と長沙市はこれまで42年間、多くの交流をしてきました。今回の訪問で生まれた友情を大切に育んでほしい」と述べました。これに対して、砂子塘小学校の劉軍輝校長は「この訪問が友情を深めるだけでなく、更なる異文化理解につながると信じています」と述べました。

その後、学校側から長沙市の特産品である刺繍の置物が鹿児島市にプレゼントされました。

6月17日には、市内の明和小学校と交流会を行いました。砂子塘小学校5年生の女子児童は「小学校への訪問では、皆さんからたくさんの元気をもらいました。これから何か困難なことに直面した場合は元気いっぱいに立ち向かいたいです」と話していました。また、4年生の男子児童は「桜島の活火山は本で読んだことがあります。今回は行けませんでしたが、ホテルから桜島を観ることができました」と話していました。

19日の朝、鹿児島県日中友好協会の鎌田敬会長は鹿児島市役所にて砂子塘小学校の児童たちと和やかに交流し、劉軍輝校長と記念品の交換を行いました。この日、砂子塘小学校の児童たちは関西に向かいました。

(会長 鎌田敬)

市役所前にて児童たちと
記念品の交換。(左から)筆者、劉校長、大石慶二・鹿児島市日中友好協会理事長

福井県青年友好訪中団
浙江省で交流

福井県日中友好協会

浙江省人民対外友好協会の招待を受け、令和6年6月9日から15日まで、引率者3名、社会人4名、大学生8名、高校生18名からなる総勢33名の「福井県青年訪中団」が、杭州市、紹興市、寧波市を訪れた。私が団長を務めた。

渡航に先立ち必要なビザ申請は、福井県の場合、愛知県の名古屋ビザセンターまで行かなければならない。学生が多いため、学校が休みの土曜日に申請できないか?と無理を承知で名古屋領事館に相談をすると、5月25日に名古屋領事館で申請できることになった。交渉にあたったのは、副団長の森下育夫氏。押しが強いのか交渉がうまいのか? 私はとてもまねができない。

さらにビザ申請の当日、楊嫻駐名古屋総領事や季文斌副総領事他職員の皆様と一緒に餃子作りをし、昼食まで御馳走になった。次世代の日中関係を見据えた総領事館の対応に驚きを覚えると共に、今回の交流を成功させなければとの意を強く持った。

杭州市では浙江外語学院の東方語言文化学院(学部)日本語学科を、紹興市では浙江越秀外国語学院東洋言語学部日本語学科を訪問した。両校の生徒たちの日本語レベルが非常に高いこともあり、交流が始まると素早くウィーチャットの連絡先交換が行われていた。

紹興市では、観光も終え夕食が始まる頃になると、紹興の大学生からカラオケの誘いや買い物の手助けをするといった連絡が入り始めた。大学生の案内で買い物は良しとしても、カラオケは?と一瞬迷ったが、紹興は街が小さく、日本の学生も7~8人参加するということで許可した。翌朝感想を求めると、異口同音に〝面白かった。料金が7元で安い〟と元気な声で返事があった。

寧波市では、寧波効実高校を訪問。藍染め体験と卓球・バトミントン・バスケット・バレーボールの4班に分かれてのスポーツ交流を行なった。この高校は進学校で、日本語の授業はない。交流がうまくいくか心配したが、言葉の壁などなんのその。オンライン交流との違いを痛感した。

学校訪問以外では、ショー「印象西湖」鑑賞、天童寺視察(同寺を祖庭と尊崇する曹洞宗の子が団員に数名いた)、魯迅の生家見学や磁器づくり、藍染め体験をした。一番盛り上がった場所は、何といっても吉利自動車見学。展示された十数台の電気自動車に乗ることができた。販売価格300万~2500万。『これ何! ここどうなっているの!』と、学生たちの驚嘆の声。

あっという間の楽しい7日間。最後に、この度の訪中の手配をしていただいた浙江省人民対外友好協会専職副会長の邢絵東氏、入国から出国まで私たちに同行された呉暁東事務長及び張蓓蓓職員に感謝申し上げます。

(常務理事 郡和義)

浙江外国語学院にて記念写真
名古屋総領事館での餃子作り

上海市魯迅初級中学
富谷市へ

宮城県富谷市日中友好協会

今秋、〝魯迅仙台留学120周年〟を迎えるのを記念して来日した上海市魯迅初級中学の生徒一行(中学2年生を中心に24名)が7月3日、東北大学での見学の後、富谷市立東向陽台中学を訪問し交流しました。富谷市日中の代表が中国の小旗を振り歓迎しました。

校長の歓迎のあいさつの後、当会の松田勝幸会長が歓迎のあいさつを行い、次に横山弥生理事長から魯迅中学に「宮城のこけし」を、生徒全員に「魯迅先生と仙台」の絵ハガキ集を贈り、記念撮影となりました。

交流では給食の後、3グループに分かれて授業を参観。国語のクラスでは魯迅の『故郷』を教材に学ぶところを見学しました。

最後に体育館での歓迎交流会も実施され、東向陽台中学の合唱、また有志による〝東向中手踊り〟が披露され、大きな拍手が送られていました。魯迅中学からは学校紹介がありました。また相互に記念品の贈呈があり、最後に全員で記念撮影をしました。そして拍手や〝再見〟の声に見送られ、学校を後にしました。

魯迅中学側の関係者からは「盛大な歓迎と、皆さんの色々な細かい準備や心配りに、とても感謝しています。次はぜひ上海においでください。大歓迎いたします」との声もありました。生徒たちの何のわだかまりもない、こうした教育・文化交流がもっと多く、また長く続くようにと、あらためて願いました。

(顧問 水戸雄二)

上海市魯迅初級中学の皆さんとの記念撮影
授業参観
歓迎交流会

2024年度定期総会
魯迅仙台留学120周年記念行事への協力等決定

宮城県日中友好協会女性委員会

「第38回総会」が6月25日、仙台市・国際センター多文化研修室で行われました。

第1部では講演会を行い「女性の活躍する街づくりとこれからの国際交流」と題して、富谷市長の若生裕俊氏(県協会顧問)が講演を行いました。若生氏は自身の青年活動(エジプトでの植林、内モンゴルでの活動)を通して、環境問題やスローフード、女性の活躍を視野に地域の諸事業に関わってきました。ユネスコ活動、日中友好活動等、多文化共生・国際交流事業を応援してきた若生氏による講演は非常に興味深いものでした。

第2部では2023年度の事業報告と決算、24年度の事業計画(恒例の行事の実施の他、10月予定の魯迅仙台留学120周年諸行事への協力等)と予算が承認されました。この後、お弁当昼食の懇談会も持たれ、次年度へ楽しく出発しました。 

(委員長 水戸憲子)

講師の若生氏を囲んでの参加者の記念撮影

河北省囲碁代表団を迎えて
囲碁対局

長野県日中友好協会

河北省囲碁代表団(董克清・河北省体育発展交流センター主任一行20名)を迎えて7月1日、長野県講堂において日本棋院長野県本部(山根敏郎本部長)のアマチュア囲碁棋士との対局が行われました。双方6段から3段までの14組の棋士は、真剣な表情で盤面に向かい2局を打ちました。2局とも、5勝9敗の試合結果でした。

竹内仁本部長代行(81)は「囲碁は年齢や性別、国籍に関係なく対局でき楽しめるのが魅力。河北省の棋士は強く良い刺激になった」と話していました。

意見交換会の席上、河北省囲碁協会の趙余宏秘書長は「長野県に17年ぶりに訪問でき感動している。コロナも明け新たな交流がスタートできた。今後できれば1年おきに相互に訪問し対局交流など進めていきたい」と述べました。これに対し、竹内氏は「高齢化など困難はあるが、県国際交流課や日中友好協会などの協力をいただきながら、訪中団の派遣も検討していきたい。高校生のオンライン対局も有意義と思う」などと応じていました。

対局後、長野市内の「油や」において、県、囲碁関係者、県日中友好協会関係者らが出席して、歓迎交流会が行われました。山根本部長は、熱烈歓迎の意を表し、今後の囲碁交流の発展に期待しました。一行は、翌日、地獄谷野猿公苑や軽井沢を訪れ、長野の印象を刻んで東京へ向かいました。

長野県と河北省の囲碁交流は、両県省の友好関係を踏まえて、2004年に県囲碁代表団(山根団長一行11名)が石家荘市と保定市を訪れ交流したのを皮切りに、2005年河北省囲碁代表団12名の受け入れ、2006年訪中団派遣、2007年河北省団受け入れが行われました。また2022年には、国交正常化50周年を記念し、オンラインで伊那北高校囲碁部員と河北省石家荘市の中高生の対局が行われています。囲碁は、中国が生んだ素晴らしい知的スポーツで今後の交流成果が期待されます。

(事務局長 中澤保範)

真剣に対局する両国のアマチュア棋士

端午節に
粽と餃子の手作り交流昼食会

長野県日中友好協会

長野ラジオ孔子学堂は6月8日、中国の伝統行事端午節(旧暦5月5日:今年は6月10日)に合わせて『粽(ちまき)と餃子の手作り交流昼食会』を開催しました。33名が参加して粽と餃子作りに挑戦しました。夏丹・長野孔子学堂中国側責任者はじめ日ごろ中国語の老師として活躍されている先生方が、粽や餃子づくりのリーダーとなって、丁寧に指導いただき、30余名分6百個ほどの餃子と粽を作りました。

餃子づくりは大分ポピュラーになってきましたが、小麦粉をこねて皮作りからの挑戦は初体験の人が多く、なかなかコツがいりました。粽は、笹の葉で三角錐を作りもち米と具を入れてひもでしっかり縛って、最後蒸して出来上がり。苦労して完成させた「作品」は美味しさもひとしおでした。

昼食交流会では、第17回「漢語橋」世界中高生中国語コンテストに出場する片桐菜々美さん(長野西高校3年)が弁論発表と中国舞踊を熱演し大きな拍手が寄せられました(片桐さんは6月15日の日本大会で3位入賞しました!)。またメンバーによる二胡やフルス(ひょうたん笛)の演奏や中国語カラオケを楽しみ、楽しい一時を過ごしました。

(副会長 布施正幸)

演奏に盛り上がる会場

楊総領事ご臨席のもと
創立70周年記念祝賀会を開催

愛知県日中友好協会

6月29日、名古屋東急ホテルにおいて愛知県日中友好協会創立70周年記念祝賀会を開催した。楊嫻・中国駐名古屋総領事館総領事はじめ華僑華人団体の代表、地元議員らを来賓に迎え、協会関係者あわせて120名ほどが参加した。

後藤泰之会長は冒頭、「ピンポン外交以来〝日中友好の基礎は民間にあり〟と言われ、愛知は日中友好の先進地として、その誇りを胸に活動をしてきた。日中関係において、過去の戦争の歴史と、隣国という位置関係から逃れることはできない。友好と平和を唱えて、交流と対話を続けていくことが我々の使命であり、70年間受け継がれてきた協会の精神である。今日はこれまで協会を支えてくれた方々に感謝する機会としたい」と挨拶した。

続いて、楊嫻総領事が挨拶に立ち、「70年にわたる日中関係の改善・発展のため尽力してきたことに敬意を表する。これからもピンポン外交の精神を継承し、日中友好に新たな歴史を刻んでいくことを期待する」と述べた。

創立70周年にあたり、20年以上の永年会員合計108名を表彰。祝賀会の中で永年会員へ表彰状を授与し、あわせて名古屋総領事館はじめ華僑団体、(一社)東海日中貿易センター等5団体へ感謝状を贈呈した。

記念祝賀会集合写真
感謝状贈呈
アトラクションの獅子舞演舞

パンダ永明に感謝状贈呈!
山東・四川省友好交流の旅

和歌山県日中友好協会

山東省と和歌山県との友好提携40周年を記念する訪中団の一員として和歌山県日中友好協会のメンバー13人が、7月21日から22日、山東省済南市を訪れ、山東省人民対外友好協会との間で相互協力に関する覚書を締結した。

会場となった山東大廈では、陳白薇山東省人民対外友好協会常務副会長との語らいの中で、前任の李荣会長が和歌山大学の留学生だったころの40数年前、当協会のメンバーとのほのぼのとした交流のエピソードが話題に上がるなど、終始和やかな会談となった。

夜に開かれた「友好提携40周年記念祝賀会」にも13人揃ってお招きを受け、林武共産党山東省委員会書記はじめ関係者との交流を深め合うことができた。

また、山東省老年大学にも招待を受け、呂徳義校長からの歓迎のあいさつに続き、生徒たちのコーラス、演舞、お茶のセレモニーを鑑賞し、切り絵、彫刻、絵画、書道など多彩な芸術作品の創作のアトリエにも案内され、リタイアした後も生涯学習に取り組む元気な高齢者の皆さんからの熱烈な歓迎に感動の連続だった。

続いて23日には、四川省成都市に移動。施小琳副省長と岸本和歌山県知事との会談に同席し、翌24日には四川省人民対外友好協会との相互協力の覚書締結に臨み、劉全勝会長と和歌山県日中友好協会会長の中拓哉が署名式を行う。

なお、当協会一行で四川省防災減災教育館を訪ね、四川大地震の教訓を後世に活かす展示の視察とともに人命救助の実体験の講習も受講。

その後、成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地に足を運び、和歌山県白浜町のアドベンチャーワールドで16頭の子どもをもうけたパパパンダの「永明」に当協会から感謝状と記念の竹あかりを贈呈する式典を挙行し、「桃浜」「雄浜」の2頭のパンダとの面会がかなう。

成都市内に戻り、三国志の蜀の英雄・劉備玄徳、諸葛孔明、関羽、張飛を祀る「武侯祠」を訪ねるも大勢の観光客で大混雑に遭遇。

夜は変面劇発祥の地成都ならではの「夜川劇変面ショー」を鑑賞、目くるめく多彩な顔に瞬時に変装する秘伝の技に圧倒。食の面でも四川料理を堪能の大満足の交流旅となった。

(会長 中拓哉)

覚書を手にする山東省人民対外友好協会の陳常務副会長(右)と筆者
覚書を手にする四川省人民対外友好協会の劉会長(右)と筆者
山東省老年大学で
永明への感謝状贈呈式。成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地の尹志東主任(右)と筆者

中国茶飲み比べ交流
OCHARU

東京都日中友好協会青年委員会

7月28日(日)に東京都文京区にある御茶流茶道場にて「OCHARU中国茶5種類飲み比べイベント」を行いました。

今回のお茶は、太平猴魁(緑茶)、政和白茶(白茶)、台湾福寿梨山茶(烏龍茶)、雲南滇紅(紅茶)、プーアル茶(黒茶)を飲み比べ。浴衣でご参加くださった方もいて、暑い中でしたが涼やかに開催いたしました。クイズ形式でお茶の知識を深めていき、一番多く正解した方にはお茶をプレゼントしました。参加いただいた方からは「香り、色、味、それぞれ多種多様で中国茶の面白さを知ることができた」「完全な初心者でしたが、とても興味が沸きました!」などとご好評をいただきました。

中国茶は種類も多く、淹れ方によって香りや味が変化します。大きな違いもあれば、しっかり学ぶことでわかってくる違いもあるので、初めての方でも詳しい方でも毎回発見があるのが中国茶の魅力の一つです。5種類のお茶を比べることで、中国茶の製法の違いや、中国各地の特徴を知ることができ、お茶を通じて中国の自然や文化についても知ることができます。

さらにお茶について知識を深めたい方のために、『中日茶事典』というお茶の本を出版しています。絵やイラストを用いてお茶の種類について詳しく説明しており、初めての方から勉強したことのある方までわかりやすく読むことができます。
 
中国茶は底が知れないからこそ、勉強するほど探求心がわき、学べば学ぶほど飲むお茶も美味しくなります。今後も定期的にInstagramで中国茶のイベント案内をしてまいりますので、ぜひご登録ください。

(古賀優奈)

飲み比べ後の集合写真
烏龍茶を淹れる筆者

定期総会で城木新会長選出
協会のNPO法人化も承認

北海道日中友好協会

北海道日中友好協会は6月28日、札幌市中央区の北海道立道民活動センター(かでる2・7)で第56回定期総会を開催し、第5代となる新会長に城木信隆氏(74歳)を選出しました。また懸案だった北海道日中友好協会のNPO法人化について全会一致で承認されました。年内に認可される見込み。

総会では議長に山岸康治小樽日中友好協会事務局長が選出され、議事録署名人選出、資格審査報告の後、議事に移りました。まず2023年度事業活動報告、2023年度各種会計報告が事務局からあり、全会一致で承認。2024年度事業活動計画案では、佐々木政文理事長が「北海道日中は高齢化、会員減少などの厳しい課題に直面している。60周年の還暦をきっかけに、NPO法人として再出発し、友好活動を未来につなげるよう引き続き奮闘したい」と述べ、

  1. 60周年記念事業として、チャイナフェスティバル(8月31日~9月1日、札幌・アカプラ)のステージ枠を活用し、歌や踊りの文化イベントを披露する
  2. 第5回友好訪中団を8月上旬に派遣
  3. 全国日中が呼びかけている満蒙開拓平和記念館の見学・交流に取り組む
  4. 北海道と友好提携している黒竜江省をはじめ、友好交流を推進する道内自治体と中国側との新たな友好都市締結を促進する努力をしたい
  5. 法人会員向けに、中華人民共和国駐札幌総領事館との経済懇談会や懇親会などを企画し、「経済交流部会」を活性化する
  6. 留学生の学友会と地域の連携に協力する

などの事業計画を発表しました。

さらに総領事館や自治体との連携、在北海道中国人の各団体と関係機関団体との連携強化をはじめ、ホームページの充実やボランティアを確保するなど事務局体制など運営基盤の強化、中国語学習の振興、七・七慰霊の集いの支援、財政の健全化を提案しました。これらの事業計画を支える総額657万7170円の2024年度予算案も発表されました。この後、採決に移り、2024年度の事業計画、予算案は原案通りに承認されました。

続いて北海道日中友好協会をNPO法人にする提案説明があり、

  1. 法人化のメリットとして銀行口座の開設及び不動産登記や電話の設置などの法律行為を行う場合、団体名で行うことが可能になる
  2. 2年間の実績があれば認定NPO法人の申請ができ、寄付行為に対する所得控除が受けられるようになる

など定款や組織構成を紹介しました。

役員改選では、役員改選委員長の大嶋薫副会長が、イトーヨーカ堂中国総代表を務めた札幌市在住の城木信孝氏を新会長に選出する案を提案、全会一致で承認されました。2006年から18年間会長を務めてきた青木雅典氏(89歳)は名誉会長に就任。あいさつに立った城木新会長は「本日は先般の理事会に続き本総会でも会長就任をご承認いただき感謝いたします。今後は、前任の青木さんの実績や名声を汚さぬよう私自身、14年間強の中国駐在の経験を通し、日中友好が一歩ずつでも進むように努力してまいります。そのためには本日ご出席の皆様のご支援が不可欠であります。どうか今後ともご協力賜りますようお願いいたします」と述べました。

最後に青木前会長に(公社)日中友好協会感謝状が、女性委員長を長年務めた岩木みどりさんに北海道日中友好協会感謝状がそれぞれ城木新会長から贈られました。

城木会長ら役員は7月5日に中華人民共和国駐札幌総領事館を表敬訪問し、王根華総領事に就任のあいさつをするとともに、今後の北海道での友好活動について協力を要請しました。

(副理事長 種田英朗)

総会後、参加者全員で記念撮影に収まる北海道日中友好協会のメンバー。前列右5が城木新会長

北海道上川郡東川町で
中国人強制連行事件殉難者88名を慰霊

北海道旭川日中友好協会

7月7日、大戦末期に強制連行され、遊水地建設など過酷な労働条件の下で亡くなった中国人殉難者の慰霊祭が東川町の慰霊碑前で行われた。慰霊祭は旭川日中友好協会が碑管理委員会の事務局を務め、盧溝橋事件勃発の7月7日に毎年実施しているもので、王根華中華人民共和国駐札幌総領事、菊地伸東川町長、華僑や中国人留学生、東川町、旭川市の関係者、友好協会会員ら約70名が出席した。

東川町には終戦の1年前の9月に338名の中国人が強制連行され、連行途上を含め1年足らずの間に88名が死亡した。読経の中、参加者1人1人が焼香し、異国の地で亡くなった88名の霊を弔い、反戦と平和、日中友好を誓った。

(会長 鳴海良司)

王根華駐札幌総領事ら約70名が出席した慰霊祭