定期総会で組織の拡充を図る
秋田県日中友好協会
秋田県日中友好協会(猿田和三会長)は6月7日、秋田市のアキタパークホテルで2024年度理事会・定期総会を開催した。総会には荻原由美子・秋田県企画振興部国際課課長を来賓にお迎えし、計17人が出席した。
猿田会長は総会の挨拶で、昨年主催した主な事業や参加した行事を振り返り、日中平和友好条約締結45周年記念講演会や秋田県・甘粛省友好都市締結40周年記念祝賀会などを話題にした。また、昨年6月に全国女性委員会委員長を退任した石黒かほるさんの慰労会が9月に行われたことにも触れ、改めて功績を称え、労をねぎらった。
佐藤貞悦代議員を議長に選出して、議事は活発に進行。規約の一部改正や令和5年度の事業報告・決算報告・会計監査報告を承認、令和6年度の事業計画案・予算案などを協議し、採択した。事業計画では、各地区協会に共通している「会員の減少と高齢化」に対応するため、連携を密にして組織の拡充を図ることにした。議案については、すべて佐藤惣良理事長が明快に説明した。煩雑な会議資料の作成をはじめ、通知発送準備など手際よく事務処理をしてこられた佐藤理事長に感謝。
恒例の事業の他には、来年度に(公社)日中友好協会が北京での「日中友好交流都市卓球交歓大会」を計画していることから、当協会も派遣に向けた準備を進めている。小玉正憲代議員からは「日本と中国」5月1日号と6月1日号の「劇場版 再会長江」完成披露試写会や各地での上映応援の記事をもとにした紹介があった。秋田でも上映できないものかと関係機関に問い合わせているところとの説明。その他の予定として①6月12日中国駐札幌総領事の王根華氏との夕食会②8月20日親睦ゴルフコンペ③9月20日頃、甘粛省の海外理事を務めている石黒かほるさん訪中との連絡があった。
総会後の懇親会には、4月に県の国際交流員に就任した甘粛省蘭州市出身の劉倩さんも出席。笑顔あふれる姿での挨拶には拍手喝采だった。劉さんは甘粛省教育庁の国際交流処副処長の任に当たっているとのこと。「緑豊かな自然がすばらしい。海も魚も大好きです」と、秋田滞在2か月の印象を語ってくれた。
出席者は食事を楽しみながら和やかに歓談した。
(理事 古谷孝男)
中国駐札幌総領事との夕食会を開催
秋田県日中友好協会
秋田県日中友好協会(猿田和三会長)は、中国の王根華駐札幌総領事が6月12日、着任の挨拶のため県庁を訪れたのを機に当日、秋田市のANAクラウンプラザホテル秋田で夕食会を開いた。当協会役員と秋田地区華僑華人連誼会(崔成岩会長)の会員が出席し、総領事夫人の彭明潔氏と李彦蓉領事とも対面できたことを喜び、歓迎した。
王氏は佐竹敬久知事との面会で中国と秋田の交流の深さを感じたと話し「特に甘粛省と秋田県の未来に期待する」と笑みを浮かべた。
主催者を代表して石黒かほる副会長が挨拶に立ち、「北海道日中友好協会の役員から、しばらくぶりに総領事が着任したことを聞いていましたので、お目にかかれて大変嬉しいです」と述べ「日中関係が難しい状況になってからも私たちは中国出身の方々と心の通う交流を続けてきました」と語った。
昨年6月に退任するまで8年間、全国女性委員会委員長の任に当たってきた石黒氏は、現在も甘粛省の海外理事を務めていることから、甘粛省に赴いた時の心に残る体験を伝えると、王氏は目を輝かせて「皆さん、ぜひ敦煌などで悠久の歴史に触れて下さい」といざなう言葉が印象的だった。
王氏は、中国からの留学生が多く学ぶ秋田大学にも訪問し、副学長と面会してきたことを話題にした。佐藤惣良理事長からは、交流活動の内容や県内各大学の中国人留学生の概数などが伝えられた。
王氏は、秋田の自然や文化についても関心を寄せ「中日交流に役立てるよう貢献していきたい」と強調した。
日中友好への熱い思いで歓談が続けられ、崔氏の掛け声を合図に三本締めを行い、再会を期して閉会となった。
(理事 古谷孝男)
NPO法人新宿区日中友好協会役員が中国大使館訪問
新宿区日中友好協会
念願のNPO法人新宿区日中友好協会を設立して半年が過ぎました。この半年間で様々な行事に取り組み各方面の方々と交流、成果を上げる事が出来ました。1月23日に設立記念パーティーを開催、中国大使館から王琳公使参事官をお迎えし、お祝いの言葉を頂きました事は誠に光栄でした。春には事務所からほど近い新宿御苑で新宿区のサッカーチーム・クリアソンと合同でお花見を開催。
この度は、中国大使館から声をかけて頂き、6月20日に役員7名と大使館を訪問、奇しくも宇都宮徳一郎会長は6月14日公益社団法人日中友好協会総会で会長に選任されました。その報告を兼ねて政治部聶佳参事官と懇談し有意義な時間を過ごしました。
新宿区日中友好協会役員の特徴は中国各地の出身で現在は日本に帰化した方々が半数を占めているという点です。日中関係の問題にも強く関心を持ち祖国中国との架け橋になりたいとの思いが溢れております。そのエネルギーを「NPO法人新宿区日中友好協会」で発揮していただきたいと願っております。
(理事長 高橋秀華)
講演会「昭和20年8月20日 内蒙古から長城を越えて」を開催大阪府日中・文化茶話会にて
奈良県日中友好協会
6月22日(土)大阪スカウト会館におきまして、大阪府日本中国友好協会のご協力により、奈良県日本中国友好協会の西野知賀子副会長を講師に表題の講演会が開催されました。これは2年前に奈良県日中が開催した講演会を「今度は大阪で」となり、大阪府日中の「第56回文化茶話会」として取り上げて頂き、参加者32名で会場は満員となりました。
講演会は、西野副会長自らの体験と調査を基にした「昭和20年8月20日」という敗戦直後の内蒙古、蒙古自治邦政府の首都である張家口からの奇跡の脱出をお話頂きました。
当時の時代背景とともに、隣の満州国の状況を比較して、多くの中国残留婦人や孤児たちを生んでしまった満州国と、在留邦人全員が奇跡的に早期に帰還を果たした蒙古自治邦政府の対応の違い、そして現在の平和がいかに尊いものかを私たちに鋭く問いかける素晴らしい講演でした。
講師は最後に「生命の危機や全体の存亡に関わる場面において、人として何を拠り所や基準に最終判断を下せばいいのだろうか。組織人としての立場を最優先させるのか、それとも個としての自らの信念、理念を貫くのか、この問いは続くでしょうし、その都度真摯に向き合わねばと思います」と結ばれ、講師が最も伝えたかったことが我々参加者の心に深く刻まれました。
講演会終了後は場所を移し、ご参加された方々との懇親会が開かれ、講演会で語られた以外のお話を含め、和やかな語らいの中で、平和のありがたさを考える素晴らしい会となりました。今回の講演は、機会あるたび、引き続き他の地域でも逐次開催し、平和の大切さ、人の命の大切さを訴えていきたいと考えています。
(事務局 塩崎義郎)
2024年 九州ブロック日中総会 盛会裡に開催
九州ブロック
九州ブロックでは各県が持ち回りで交流を兼ねた総会を開催しており、今年は大分県で6月9日に行われた。歓迎あいさつにたった釘宮磐大分県日中会長は、遠路はるばる大分までお越しいただいた楊慶東福岡総領事をはじめ九州各県の参加者の労をねぎらい、久しぶりでの対面交流を有意義なものとして楽しみましょうと呼びかけた。
来賓として出席された楊慶東福岡総領事は、九州は対中交流の歴史が長く、交流協力の基礎が深いと述べ、次の3点を提案された。1つ目は「古い世代の伝統を継承する」。福岡県の松本治一郎氏一家、96歳になる鹿児島県の海江田順三郎前会長の名前をあげ、先人の信念と情熱は感動的であるとたたえた。2つ目は「若者の意欲を育む」。中日友好事業の未来は若者にあるとして、福岡県、熊本県の協会で青年部が結成された。これをきっかけに中日友好事業の活性化を図る。3つ目は「中国の発展の新たなチャンスを掴む」。九州各界と共同で中日人文交流、持続可能な発展、経済貿易協力、科学技術革新などの分野での協力を推進したいと述べた。
さらに現在日中両国は複雑な局面に直面しているが、困難なときにこそ民間友好交流の重要性が浮き彫りになっている。「民で官を促し、九州で日本を促す」という伝統を継承し、新世代の力の育成に注力しようと提起された。
楊総領事は各県の日中友好協会の友好活動の状況報告を真剣に聞き、参加者の質問、要望にも丁寧に対応され深い交流を行った。
また、大分県選出の会員である吉川元衆議院議員が歓迎と激励のあいさつに駆けつけてくださった。
総会協議事項
- 各県の昨年度と今年度の取り組み報告:各県からそれぞれ報告が出され、質問が交わされ、活動の相互理解が深まった。
- 2024年度九州地区代表理事の確認:森山沾一福岡県日中会長、鎌田敬鹿児島県日中会長の2名を推薦。
- 九州日中友好訪中団:第7次の九州訪中団を今秋計画する。
- 長崎県日中親善協議会と九ブロ日中友好連携:交流を積み重ね連携を強めていく。
懇親会を通して交流
さあ、今からが交流会の本番ですよという司会者の呼びかけで開宴し、松野信夫熊本県会長が乾杯の音頭を取った。コロナで対面交流が中断していたこともあり、久しぶりの人、新顔の人併せて27人がそれぞれ円卓を囲み談笑した。杯が進むと一曲歌いたいという人、小話を披露する人が出て会は大盛り上がりした。最後に次年度開催の宮崎県菊池義男事務局長と大分県日中の釘宮会長が杯を交わしバトンタッチ。
森山福岡県日中会長が「今回の総会で議論も多く出され懇親会も盛会であった。九州ブロックとしても連携を強め友好交流を発展させていきましょう」と締めの挨拶を行った。
「武漢の森」散策
翌日は大分市緑町にある「武漢の森」を散策した。大分市と武漢市の友好都市締結5周年を記念して作られたものである。この事業に関わってきた森哲也大分市日中事務局長が説明にあたった。
各地区でそれぞれ頑張っている者たちが集まり、意見を交わし、食事を共にした。お互い勇気とやる気を交わした。これが交流総会の最大の成果であったと思う。
(大分県日中友好協会事務局長 樋口秀吉)