各地の日中交流ニュース

2024年2月1日号 /

友好条約締結45周年記念 中国文化朋友展
福島県内の作家による中国ゆかりの芸術作品が一堂に

・福島県 郡山市日中友好協会

郡山市日中友好協会(國分憲一会長)は2023年12月1日から4日間、会員の画廊である絵夢工房にて中国文化朋友展を開催しました。これは日中平和友好条約締結45周年を記念するとともに、現在の日中関係の状況を文化の面から民間で少しでも改善するために開催したものです。

書、水墨画、陶磁など中国由来の文化が日本でいかに深く浸透しているかを再認識いただくため、当地にて日展など国レベルの展覧会に入賞した作家の協力をいただきました。

また昨年の国交正常化写真展で優秀賞に輝いた國分会長の写真や、会員所有の中国物品の提供があり、開催することが出来ました。

開幕式直前には品川萬里郡山市長、開幕式には就任間もない崔為磊新潟総領事、橋本逸男全国副会長、佐藤直美県協会理事長に、出品者である書の増子哲舟さん、陶磁の井上善夫さん、墨彩画の橋本広喜さんもご出席をいただきました。

会期中は来場者がひきも切らない程の盛況で、あらためて中国文化への関心を伺わせました。

(会長 國分憲一)

開幕式であいさつする崔総領事(左端)と関係者

中国由来の文化を感じる作品が並ぶ会場

中国大使館で呉大使と接見
訪中実現に向けて支援約束

・千葉県日中友好協会

千葉県日中友好協会の石橋清孝会長他5名が2023年12月8日、東京の中国大使館で呉江浩大使と接見しました。聶佳参事官のはからいで、ゆっくりお話できました。

8月に就任した石橋会長は日中友好千葉県議員連盟の会長として訪中した経験もあり、「両国の友好関係発展のため奮闘したい」「植木生産組合の取引で初めて上海を訪れた時、お世話になった友人の顔を思い出す」と話すと、呉大使は「東日本大震災の時は福島の友人を思い出し、すぐに電話した。やはり人と人のつながりは大切にしたい」と述べ、県日中訪中団派遣のサポートも約束されました。長谷川稔副会長がビザ申請の苦労を訴えると、大使は「大使館でも努力し、簡略化してきています」と説明し、理解を求めました。

(理事長 小野﨑一男)

呉大使(右4)、石橋会長(中央)をはじめ接見者らによる記念撮影

 

友好条約締結45周年記念講演会
中国の現状と未来を考える

・千葉県日中友好協会

千葉県日中友好協会は2023年11月24日、千葉市民会館で日中平和友好条約締結45周年記念講演会を開催しました。講師は、『チャイナウオッチ 矢吹晋著作選集』(未知谷)の編者でもある朝浩之氏と、城西国際大学大学院教授の孫根志華氏。会員ら35人が熱心に耳を傾けました。

朝氏は、習近平国家主席の一強体制下における“中国の夢”を解説。2017年の共産党大会によれば、第一段階(2020~35年)で社会主義現代化が実現し、第二段階(2030~50年)で物質文明・政治文明・生態文明が全面的に高まり、総合国力と国際的影響力に優れた国家、共同富裕が実現し、中華民族が世界民族の中で社会主義現代化を実現することとしており、中国の現実を直視する必要性を説きました。

孫根氏は、2冊の著作論文(『日本におけるメディカルツーリズムから医療国際化への進化』『日本におけるインバウンド国際医療』、いずれも学文社)の発刊をふまえ、中国からのインバウンド国際医療の需要が、日中友好交流のこれからの起爆剤をなりうると主張。「中国ではこれからの30年後を見据え、政策が進行している」と説明しました。

(理事長 小野﨑一男)

朝浩之氏

孫根志華氏

 

日本語スピーチコンテストで
優れた成績を収めた高校生を招待

・神奈川県日中友好協会

神奈川県日中友好協会は瀋陽にある東北育才外国語学校(以下「東北育才」)の高校生二人を1月15日から20日の日程で神奈川県に招待した。

協会は毎年東北育才と共催で遼寧省高校生日本語スピーチコンテストを開催しているが、優秀者の招待が懸案となっていた。この度これが実現。昨年10月のコンテストで第1位の姚竣程さん、第2位の周姝含さん(いずれも東北育才3年生)を招くこととなった。

二人は16日、県立横浜国際高校を訪問し中国語の授業に参加したほか、昨年訪中した高校生7人と再会を喜び合った。また黒岩祐治知事や協会会長である須藤浩之神奈川新聞社社長を表敬訪問。17日には横浜国立大学で各国留学生が受講している日本語授業に参加し、交流を深めた。またホームステイを通し日本の家庭や文化に触れるとともに、小田原・箱根地区や都内に出向き、日本の自然、歴史、都市の状況について見聞を広めた。

二人は今年6月に学校を卒業し日本でさらに勉強。日本の難関大学の来年4月入学を目指す。

(専務理事 三浦 修)

県立横浜国際高校 の中国語授業に参加

大分と武漢の学生
オンラインで深い交流

・大分県日中友好協会

第4回目を迎える武漢との学生オンライン交流会を2023年11月25日(土)15時~18時(日本時間)、大分市ホルトホールで開催した。今回から県日中、大分市日中、別府市日中と大学コンソーシアム大分を介し、大学、短大、専門学校等の県下11の教育機関を対象に実行委員会を結成。また、大分県国際政策課、大分市国際課、別府市文化国際課の自治体の担当部署からのオブザーバー参加もあり、新しいスタートを切った。武漢側は人民対外友好協会、外事弁公室及び各大学が連携を取り実施した。

パネラーとして10人の枠で募集したところ結果33人の応募があり、多くの希望者が手を上げた。大分は大分大学、立命館アジア太平洋大学、県立芸術文化短期大学から参加。武漢でも多くの日本語を学んでいる学生から参加希望が寄せられ、武漢大学をはじめ5校の大学から2人ずつ選抜したようだ。日中関係が厳しいと言われる中、若者は新しい目で日中関係を見ているように感じられる。

今回特徴的なことは、討論テーマを参加する学生にアンケートを取り、その中からテーマを選んだ。大分・武漢とも期せずして環境問題とこれからの日中友好のテーマが多数を占め、これを主テーマに討論することになった。環境問題では「自分たちの身近なことからも問題意識を高め関与していきたい」「自分に不要なものは受け取らない」などの意見が出された。日中の友好では「お互いの文化を尊重し、先入観を持たず勉強会や交流を通じて理解し合うことが大事」といった声が双方から出された。その後のフリートークでは、食べ物やファッション、就職活動について質問し合った。

討論はファシリテーターの関谷忠別府大学名誉教授の名差配で双方の学生が全員発言し、議論が深まった。情報発信では地元紙がかなり大きな紙面で報道していただき、「こういう難しい時期に学生同士がフランクに意見交換をするのは素晴らしい」などの反響もあった。

最後に武漢の参加者から「お友達になりたい。どうしたらよいですか」という申し出があった。若者の心は熱い。そこに希望があると感じた。

(事務局長 樋口秀吉)

大分側

武漢側