各地の日中交流ニュース

2020年3月1日号 /

各地区協会からの「中国加油」

・大分県日中友好協会

2月2日、大分県日中友好協会は恒例の新春祝賀会を開いた。武漢が新型コロナウイルスで苦しい戦いをしている中での開催であるが、共に勝利する決意を込めて120人が集い激励のセレモニーを行った。

釘宮会長は会員の今までの労をねぎらいつつ、「大分市と長い間友好都市として交流を続けてきた武漢市が未曽有の災難に見舞われている。できる限りの物心両面の支援をしよう」と呼びかけた。昨年、大分市と武漢市は友好都市締結40周年を迎えた。

大事なことにならなければよいがと願ったが、事態は悪化をたどっていった。大分市は直ちに友好都市の武漢にマスク3万枚を送り、市連合医師会も医療用防護服600着、ゴーグル400個を追加発送した。

大分市は義援金箱を各施設に設置し市民や団体に支援カンパを募っている。大分県日中は新春祝賀会でカンパを募るとともに、模造紙3枚に必死に耐え忍んでいる武漢の皆さんへ激励の寄せ書きをし、武漢市対友協にメールで送った。

また、県日中の賛助会員である(株)西部通商が業務用除菌剤20リットル缶50個の寄付の申し出があった。日本からの空輸代は武漢市漢口北の大分市日中友好協会海外名誉会員である徐建峰総経理が負担した。

新春祝賀会の終演時には武漢に思いを込め、寄せ書きを取り囲み、ウーハンジャーヨ!武漢加油!武漢加油!武漢加油!武漢加油!何回もシュプレヒコールが鳴りやまなかった。

・高知県日中友好協会

2月8日、高知会館で春節を祝う会が催され、中国人留学生50人を含め220人が参加。留学生からの武漢救援の要請に県日中も賛同し急遽会場で募金を行った結果、7万7762円が集まった。

留学生代表(高知大学中国人留学生学友会 会長)に全額を手渡した。これ以前に留学生有志が高知大学構内の募金で集めた金額と合わせ13万円余りで医療用マスクを購入、武漢市や温州市の病院に送る準備が整っている。

高知県日中は、(公)日中友好協会の呼びかけに応え、高知大学、高知工科大学中国留学生学友会のメンバーと共同で2月23日に高知中央公園北口で街頭募金活動を行い、11万7833円を集めた。

3月1日にも予定。昨年協会の大学生訪中団員として参加した日本人大学生も参加予定。

 

「日中友好が地域の活性化に」
新春のつどいで張訳丹さん

・岐阜県日中友好協会

日中友好から地域活性化を語る張訳丹さん

岐阜県日中友好協会の「2020新春のつどい」が2月1日、岐阜市内のホテルで開かれ、飛騨高山のグリーン・ツーリズム民宿「喜楽園」代表の張訳丹さんが「飛騨と中国の懸け橋に~乗鞍のふもとから感動発信」と題して講演した。

張さんは内モンゴル自治区出身。ロシアの国立大学を卒業、北京で就職したが、視野を広げたいと日本留学を決意。ビザ取得日は東日本大震災発生の日だった。人も家も津波にのみ込まれる映像を見て涙が流れた。「運命かもしれない」と岐阜大学大学院に入学した。

卒業後縁あって高山市に移り住み、森林コーディネーターのご主人と主に中国人のインバウンドツアー客に田舎体験などのプログラムを提供している。

張さんは講演で、「日中友好が小さな集落の活性化の大きな力になっている。人生の価値は何を得るかではなく、何を残すかにある」と述べた。講演後の懇親会では当協会の杉山幹夫会長、柴橋正直岐阜市長(副会長)ら50余人が交流を深めた。来賓挨拶に立った中国駐名古屋総領事館友好交流担当の曽理華副領事が新型コロナウイルスによる肺炎に触れ、日本からの支援に感謝の意を表した。

(理事長 土屋康夫)

新春交歓のつどいで義援金呼びかけ
新型肺炎の終息願い、県職員も協力

・神奈川県日中友好協会

第2部の懇親会で挨拶する並木裕之会長

神奈川県日中友好協会の2020年新春交歓のつどいが2月7日、崎陽軒本店(横浜市西区)で会員ら約100人が参加して開催された。 第1部では昨年10月に協会訪中団に帯同し現地高校で交流した高校生5人が旅行の感想などを語った。

続く新春講演では、当協会の南村志郎名誉顧問が、青少年交流の大切さや交流の原点になる歴史認識の重要性などについて語った。

2部の懇親会に先立ち、「久保美子日中高校生交流基金」の母体となった寄付をした久保孝雄名誉顧問に並木裕之会長から感謝状と記念品が、また昨年12月に日中友好に尽力した功績で叙勲(旭日単光章)受けた南村名誉顧問に花束が贈呈された。

並木会長が「新型肺炎が早期に終息し、再び両国間の往来が活発になるよう願っている」と挨拶。来賓の県国際文化観光局の篠原仙一グローバル戦略担当部長が知事の挨拶文を代読し、「協会が行う新型肺炎に対する義援金に県職員も参加する」と述べた。

日中友好協会の岡崎温理事長は「昨日中国大使館の蔡紅公使参事官に募金の一部100万円を渡した」と述べたほか、昨年の大学生派遣推薦に対する県協会へのお礼と今年10月に北京で開催される協会設立70周年記念式典と日中交流会議への参加を要請。森正明県議会日中議連会長祝辞、王忠福横浜華僑総会会長の乾杯の音頭で懇親会がスタートした。

(三浦修)

祝賀会で着付け体験

・宮城県石巻地区日中

2月8日、中国海鮮料理北園において2020年春節祝賀会が開催された。石巻市長代理として久保智光復興政策部長および江幡武宮城県日中友好協会名誉会長より祝辞が述べられ、門脇政喜副理事長の音頭で乾杯、爆竹を鳴らし盛大に始まった。

勝沼栄明顧問(前衆議院議員)の、「新コロナウイルスの予防は手洗いが一番で、うがい薬は多く使うと薬害がある」との話に、さすがお医者さんと感心。また、今年も三洋食品㈱中村伸博事業部管理部次長が中国人研修生5名の方々を引率し、石巻専修大学留学生1年生の宋臣富さんも出席、中国人8人、総勢30人の盛大な祝賀会となった。

今年は齋藤敏子副会長が和服の着物を持参、水産加工研修生の方々が着物着付け体験して日本の良き思い出となったことと思う。江幡武名誉会長には高齢にもかかわらずいつも出席していただき感謝にたえません。中国海鮮料理北園にもおいしい料理、大感謝です。

(松浦正義)