AIを活用した語学学習の先へ 日本人との交流で気付いたこと

2025年4月1日号 /

友好訪問プロフィール

大連外国語大学4年生

リン芳菲ホウヒさん


2002年11月、中国山東省済寧市生まれ。大連外国語大学4年生。2024年4月から立命館大学経営学部に1年間交換留学。第20回「中国人の日本語作文コンクール」で最優秀賞(日本大使賞)を受賞。

2月18日正午、国会論戦の最中にもかかわらず、林芳正官房長官は訪日中の第20回「中国人の日本語作文コンクール」受賞者一行と会見しました。最優秀賞(日本大使賞)を受賞した林芳菲さんの名前を目にした林長官は、ユーモアたっぷりに「私の名前と一文字だけ違いますね」と述べ、会見の雰囲気は一気に和やかに。

東京での1週間の交流では、その流暢な日本語が高く評価され、一躍注目の人となった林芳菲さん。彼女はこの経験をどのように感じたのでしょうか?

コンクール応募の経緯

「中国人の日本語作文コンクール」の存在を知ったのは、大学の日本語作文の授業でした。指導教師の小野寺先生が、過去の受賞作品を例に挙げ、その優れた表現力や構成について丁寧に解説してくださいました。その頃には、日本語を学び始めてちょうど一年が経ち、自分の成長を確かめたいという思いが強くなっていました。

同時に、大学生活の貴重な記念にもなると考え、思い切って応募を決意しました。振り返ると、その決断こそが私の日本語学習の大きな転機だったように思います。

受賞の感想

このたび、大使賞を受賞することができ、驚きと喜びでいっぱいです。この賞は、私の日本語学習の成果を認めていただいた証であり、日本語を学ぶ多くの人々への励ましでもあると感じています。

日本語は、私にとって世界を観察し、生活を感じ取るための第二の窓口となりました。異なる文化的背景を持つ人々と出会い、互いに理解し合う機会を与えてくれる大切な存在です。言葉を学ぶことは、単に知識を得るだけでなく、新しい世界への扉を開くことでもあります。

受賞作品の紹介

昨年4月、私は立命館大学に留学し、一年間の交換留学を経験しました。日本に来たばかりの頃、日本語を練習するためにAI(人工知能)チャットアプリを使い始めました。AIは文法の間違いを直し、どんな質問にも答えてくれます。そのおかげで、日本語が上達したと自信を持っていました。

しかし、実際に日本人と会話すると、思ったように言葉が出ず、円滑な交流ができないことに気づきました。AIとは自分のペースで話せますが、人との会話では、相手の気持ちを考え、言葉の細かいニュアンスを感じ取る力が求められます。このことに気づいてから、私はAIへの依存を減らし、できるだけ人と直接話すようにしました。

将来の抱負

現在、私が関心を持っている研究テーマは、中日間の企業協力や貿易往来、そして国際企業の経営課題についてです。日本と中国の経済関係は年々深まり、企業間の協力やビジネス戦略の重要性がますます高まっています。私は研究を通じてこの分野の理解を深め、実践的な知識を身につけたいと考えています。

将来的には日本で働き、学んだ知識を最大限に活かしながら、中日両国の経済交流やビジネスの架け橋として貢献したいと思います。微力ながらも、両国の友好関係の発展に寄与できるよう努力を続けていきたいです。

(聞き手:段 躍中)