賢い贅沢という美学

2025年4月1日号 /

大家好、麻雀NANAだよ。春風が街路樹の新緑を揺らす4月、春新作の行列に並ぶ代わりに、スマホ画面を軽快にスワイプし、中古ブランドバッグや腕時計を探す若者たちの姿が。今日は、その背景にある若者の価値観の大転換や賢い贅沢法について紹介するね。

麻雀スズメNANA
本当の贅沢は自分の心を満たすこと!

2023年の中古ブランド市場規模は前年比14%増の260億3100万元に達し、90年代、2000年代生まれが購入者の52%以上を占めているよ。特にルイ・ヴィトンやシャネル等で人気のハンドバッグ分野が市場の60%を占め、2023年だけでも144億7300万元の取引が成立。

中古ブランド品の話題はSNSでも急増しつつあり、2024年6月時点で抖音(TikTok)での関連動画は累計87億回再生、REDでは190万件の投稿が。2000年代生まれのインフルエンサーが動画で高級ブランドの金具の酸化パターンを解説すると、50万以上の「いいね!」がつき、インフルエンサーによる中古ブランドのライブコマースではなんと23分間の平均視聴時間が記録されたそうです(ライブコマース視聴時間の平均は大体2分以内)。「知識を蓄えるほど、ブランドの本質が見えてくる」と言う声も。

数年前まで見向きもされなかった中古ブランド品を、なぜ若者は購入するようになったのかな。一言でいうと「価値の再発見」。中古ブランド品を購入する理由として、ある調査では32.28%が「コスパ最優先」と回答。ブランド品を中古品でお得に入手し、「節約」したお金で旅行に行く人もいるみたい。そして、美意識の変化。上海の中古品店「Vintage Muse」では、1990年代製のセリーヌ・バッグに「時代を超えた美」や特別感を見出す若者の姿があり、「新品よりヴィンテージ品に物語性を感じる」という声は、持続可能な消費への意識改革を物語っているね。そして、環境配慮と社会的責任。資源の無駄や環境を考慮しモノを大事に使うという考え方、「中古取引が社会貢献になる」という価値観が若者を中心に広まりつつあるようだよ。

政府が「インターネット+中古」政策を推進する中、ブロックチェーン技術やAIを活用した真贋判定システムも普及し始め、より安心して本物の中古ブランド品が購入できるようになったことも市場の成長を支えているね。

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この数年間でブランド品は若者により、「所有するステータス」から「共感する文化」へと転換してきました。節約と贅沢、個人の楽しみと社会貢献…。一見矛盾する要素をスマートに融合させるZ世代のライフスタイルは、「持続可能な豊かさ」のモデルケースと言えるかもしれないね!じゃあ次回をお楽しみに。

文 ◎ 新出歌名子
北海道出身、北京在住。清華大学MBA修了