今どきの「足裏マッサージ店」

2024年6月1日号 /

大家好~麻雀スズメのNANAだよ。6月は梅雨の季節、この時期はインドアライフをゆっくり楽しむ方も多いのでは。インドアで癒しのアクティビティと言えばマッサージ。今回は最近、中国の若者の間で人気の足裏マッサージについて紹介するね!


あるデータによると、2022年の足裏マッサージ市場規模は約5859億元で、ユーザー数は4億3500万人。足裏マッサージの主要なユーザー層は全体の約75%が20~35歳の若者なんだって。特に25歳以下の消費者の割合は2020年に比べて10%から25%に増加、足裏マッサージをする消費者は若年化しているよ。

今の若者にとって、足裏マッサージ店は、治療や健康サービスを提供する以上に、友人関係を深めたり、普段の疲れを癒す「精神的な拠り所」としての役割があるみたい。仕事の疲れをほぐすため、リフレッシュできるフィットネスではなく、負担無くリラックスできる足裏マッサージ店が選ばれたり、友人と遊びに行くときはショッピングではなく、マッサージ店が行先に選ばれたり、と足裏マッサージは現代の若者の生活に浸透してきているよ。

足裏マッサージの顧客が若年化し、エンターテインメントに「昇格」されたことにより、以前は「治療」が中心で伝統的だった足裏マッサージ市場に新たな活力や競争がもたらされているよ。これにより、衛生・管理面や技術サービスの向上、サービスの差別化やマーケティング革新が促進され、「足裏マッサージ+」のお店が続々と登場!

例えば、1997年に設立され、現在世界で400店舗を超える足裏マッサージブランドの華夏良子は、マッサージだけでなく、無料の映画や食事セットを提供。長沙、成都、重慶などの観光都市では、ご当地グルメをはじめとする飲食サービスを提供する足裏マッサージ店が3割を占め、宿泊サービスがあるお店も出現。団体割引価格などもあり、観光地の宿泊先として足裏マッサージ店が若者の新たな選択肢になっているよ。また、全国に8000店舗を展開している足裏マッサージチェーン店の鄭遠元は、オンライン上でマッサージを予約するとミルクティーやハンバーガー3点がおまけについてくる等、若者をターゲットにしたマーケティングを実施。そして、長沙の有名な足裏マッサージブランド「頤而康」は、巨額の資金を投じて室内に新風(換気)システムやマイナスイオン発生装置などを構築し、森林浴効果に近い癒しの空間を提供しているよ。


若者にとって「第三の空間」になりつつある足裏マッサージ店。これからも変わりゆくニーズに伴い、色々なサービスが出てきそうだね。じゃあ次回もお楽しみに!

文◎新出歌名子(北海道出身、北京在住。清華大学MBA修了)

NANAは梅雨でもアウトドア派!

 

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