大家好~麻雀スズメのNANAだよ。お元気かな? 10月の長期連休は中国の各観光地でもすごい混雑を招いたけど、その一方でここ数年、都市考古学、シティウォーク、廃墟探検など都市を「深読み」する多元化した都市探索・旅行スタイルに注目が集まっているよ。今日は若者に人気のシティウォークについて紹介するね!
シティウォークは、直訳すると「まち歩き」。これは新しい概念ではなくて、元々半世紀以上前のロンドンウォークに由来しているんだって。計画されたルートに沿ってガイドと回る観光とは違い、シティウォークは都市の歴史や文化、景観などを「深く」体験する旅行スタイル。都市とのつながりや交流、帰属感を得ることが強調されているよ。
中国SNS小紅書の関連レポートによると、2023年上半期、「シティウォーク」関連の検索数は前年同期に比べて30倍も増加したとのこと。Z世代の若者はインターネットを活用して何事も事前に「攻略法」を探すけど、都市文化探索も例外ではなく、ユニークでレアな地域文化探索コースに関する投稿に注目が集まっているよ。このような需要を受けて、各都市でもシティウォークに関する様々な試みが展開されています。
例えば、蘇州市の平江九巷、山塘街では9つの巷でスタンプが収集できるスタンプラリーを実施。若者の生活スタイルに馴染みのある「打刻」と「収集」の要素を融合し、またスタンプ自身も歴史的文化的な特色を取り入れたユニークなデザインを取り入れることで、若者の好奇心や探求心を掻き立てているよ。
また、杭州文旅が打ち出したシティウォーク「歴史上の著名人と一緒に旅する杭州」シリーズは、「宋人」について杭州を旅するコースを設計。宋の名士から始まり、西湖蘇堤、三潭映月、蘇東坡記念館、東坡亭など、参加者がルートに沿って各都市の地域文化や特徴を探索することができるようになっています。
シティウォークを通して、地元のアーティストが住民や旅行者とつながることで、都市の芸術体験を高めたり、都市を絶えず新しい発見と文化的魅力にあふれた状態にする効果もあるようだね。広州では、アーティストやクリエイターが自分のアトリエやユニークな仕事場を東山口に開いたことで、若者が集まるクリエイティブな通りが創られたんだって。
都市の文化探索、伝統や隠れた「ストーリー」を楽しむ新世代の旅行スタイルは、観光を文化の本質に回帰させる健康的な動きだと思う。新しい取り組みは色々あるけれど、流行に流されることなく、都市の新しい魅力を発見する機会として、これからもシティウォークが長く根付いてほしいな。
文◎新出歌名子(北海道出身、北京在住。清華大学MBA修了)