大家好、麻雀スズメのNANAだよ! 10月といえばスポーツの秋。中国には“広場ダンス”という運動(体操?)があり、公園や広場、スーパーマーケット等の前で、熟年層の女性たちが集団で踊っている光景をよく目にするよ。でも、今回紹介するのは、ここ数年、多くの若者たちの間で火がついているという今どきの“広場ダンス”!
「3、2、1!」。デパートや学校など公共の場所で突然、音楽再生カウントダウンが始まり、その場に集まる若者が即興ダンスに参加する現象やイベント。この“広場ダンス”はK‐POPランダムダンスとも呼ばれ、2019年以降、中国でのオーディション番組の規制に加え、コロナウイルスの影響を受けてキャンパスから出られなくなった大学生がサークルの形式で始めたそう。その後、国潮スタイル、ファーリー・ファンダム、二次元コスプレなどのサブカルチャーと融合され、中国国内の多くの都市で若者世代を中心に流行しています。参加者の多くはZ世代が中心だけど、より幅広い年齢層で、性別や国籍関係なく浸透しているよ。
環境の変化に加えて、ダンスの基礎の有無にかかわらず無条件に参加できるのも人気の理由の一つ。ダンスができなくても、その場の雰囲気にまかせて、歌や応援などの方法で現場に溶け込むことができるのがポイント。中高年層の広場ダンス同様、強い集団性と参加者が自由に楽しめる特徴を持っているけど、若者世代のダンスは、より柔軟に空間を利用し、異なるサークル文化と融合できるため、多様性と即興性が強いようです。
また、原曲やアイドルグループの「再現」を追求した、本格的なダンスを披露する公開イベントも開催されています。メディアやビデオプラットフォームなどでの注目度も高いため、芸能事務所が新人アイドルを宣伝する露出機会の場としても活用されています。
「儀式感」を追求するZ世代、アイドルやインフルエンサーと同じ服装やアクセサリーなどを買う消費活動も同時に増えています。
開放的な雰囲気の中での新しい自己表現。Z世代の心理的な需要や消費意欲を刺激した“広場ダンス”は今後、市場環境、ファン経済、アイドル産業の需要などの影響の下でますますブランド化、商業化していくことが考えられるね。広場ダンスも新しい時代に突入! では次回をお楽しみに。
文◎新出歌名子(北海道出身、北京在住。清華大学MBA在学中)