「今どき」の春節の過ごし方

2022年2月1日号 /

新年好~漢字妖怪キャラクターの一員、麻雀スズメのNANAです! 今回から、中国北京で生活しているNANAが、中国のあらゆる「今」をご紹介するよ! それではさっそく、「今どき」の春節の過ごし方。


2022年の春節は2月1日~6日。春節と聞いて、皆さんは何を思い浮かべるかな? ここ数年間の経済発展と去年からのコロナ禍で、春節の過ごし方は変わってきています。

まずは、拜年(bai nian 年始回り)。例年、春節前後は「春運」(帰省ラッシュ)が発生し、延べ30億人が大移動するけど、2020年はコロナの影響で8.7億人にまで減少しました。里帰りできない人たちは、「WeChat/微信」(中華圏最大級メッセンジャーアプリ)のビデオ通話機能を使って家族や親せきへの「年始回り」をしました。

次に、年始回り時に欠かせない、年货(nian huo お歳暮)。かつてはお土産を両手にぶら下げて里帰りをするのが一般的だったけど、今では物流システムの発達や電子マネー決済の普及でEC通販ビジネスが便利になり、スマートフォン一つで手軽に特産品などを送れるように。某ECサイトの公開データによると、2021年お歳暮ランキングでは、ナッツやドライフルーツ等の詰め合わせ、輸入チョコレート、ビーフジャーキーなどが上位にあがっているよ。

そして、红包(hong bao お年玉)。お金を赤や金色の干支や縁起ものがプリントされた封筒に入れて渡す红包も、今ではWeChat上で実現できます。チャットグループに“投入”した红包をグループ内の人が競って取り合う光景はまるで日本の餅まき。封筒デザインもアプリ上でオーダーメイドできます!


このように、古くから伝わる行事の過ごし方や形式は時代と共に変わりつつあるけど、節目節目に、家族やお世話になった方々を思いやり、感謝をする心は今も昔も変わらない。

今や、携帯アプリのデリバリーサービスを使えばいつでもどこでも餃子を食べることができるけど、年越しに家族や仲間と餃子を包み、熱々を一緒に食べる時間はやっぱり幸せ。時代は変わっても春節の過ごし方の「本質」は、これからも変わらないでほしいな。

文◎新出歌名子(北海道出身、北京在住。清華大学MBA在学中)

麻雀NANAから皆さんに、
“健康で平和な一年になりますように! ”